シーン6 再びお春(おばあさん)の家
お春、おばあさんに戻って、目を覚ます。
お春「私は、夢を見ていたのだろうか…。しかし、私自身が庄助さんを裏切り、罪なる思いに身を委ねてしまった事は、はっきりと覚えている。」
お春、立ち上がって。
お春「私は、私自身の弱い心に誘われて、罪を犯した。悔やんでも、悔やみきれない。」
お春、舞台上を歩きながら。
お春「思えば私は、いつも庄助さんに、迷惑ばかりかけていた。つまらない事で意地を張ったり、わがままを言っては、困らせていた。」
お春、立ち止まる。
お春「今になってみれば、庄助さんという人が、どれだけ温かく、いつも誠実だったのか、私には身に染みてよくわかる。」
その時、遺影が目に入る。
お春「そうだ、庄助さんはいつも笑っていた。私が何をしても、よく諭してくれて、最後には笑って許してくれていた…。」
お春、観客の方を向き。
お春「私はこれから、一人で生きて行かなければならない。しかし、どんなに苦しい事があっても、どんなに悲しい事があっても、庄助さんの笑顔が、私の心をいつも明るく照らしてくれる事だろう。」
お春、天を仰ぎ。
お春「庄助さん、天国に行ったら、また私を妻に迎えて下さい。沢山迷惑をかけると思うけど、その時はよろしくね。」
キリスト登場し。
キリスト「これは後の世に、良い教訓が出来た。実際、神の愛は素晴らしいが、人間同士の愛もまた、素晴らしい。真実の愛によって結ばれた絆は、死によっても分かたれる事はない。誠を胸に抱いた二人にとっては、どんな苦労も笑い話になってしまうだろう。私も、人々がそうした相手と、結ばれる事が出来るよう、神に祈るとしよう。」
テーマ曲 「Layers」 Asobi Seksu
おまけ
どうも、こんにちは。
オートマールスムです。
介護士を、しています。
キャラクターの名前は…。
と、なっております。
それでは、さようなら👋。