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麗しの聖母 中編

その夜マリアは、夢を見ました。

マリアは荒野に、一人で立っていました。
喉がカラカラで、とても水が飲みたかったのです。
マリア「水はどこだろう…?水が無ければ、私の命もないだろう。」
しかしマリアが、辺りを見渡しても、水らしい物は、どこにも見当たりません。
マリアが座り込もうとすると、目の前に、あの老人が立っていました。
老人はマリアの事を、チラリと見ると、持っていた杖で、トントンと地面を突きました。
するとそこに、小さな泉が湧きました。
マリアは、その水をゴクゴク飲み、老人に尋ねました。
マリア「あなたは、私の命を救って下さった。あなたは、神様なのですか?」
老人はニタリと笑い、こう言いました。
老人「わしは、もっと別な物…。罪や悪に、まみれとる。…古い楽園は、そのまま地獄となった。そこに、思いを馳せ、お前の罪を赦さない者たちが、そこに集うからじゃ…。ところでマリア、イエスが十字架にかかった時、そこにいたな?」
マリアは、小さく頷きました。
老人は、ボソボソ呟きました。
老人「そうして全ての人々は、救いに預かった。だがお前だけは、違う。お前はたった一人、古い世界に残り、今も救いを待ち続けている…。」
マリアは、目を覚ましました。
 
翌日マリアは、子供達を預かりました。
その日子供達は、家の中で遊びたいと、言ったので、マリアは部屋で遊ばせていました。
ロルは、ニヤニヤしながら言いました。
ロル「よし、今日やるぞ!」
ヘンクは、ガッツポーズをしました。
ヘンク「おう、任せとけ!お前もいいな、ヨカベリ。」
ヨカベリは、黙って頷きました。
作戦は、お昼寝の時間に、決行されました。
三人は、まず寝たふりをして、マリアが部屋を出て行くのを、待ちました。
そして、マリアが出て行ってしまうと、モゾモゾ起き出してきて、おもちゃ箱をひっくり返しました。
そして、中に入っていた、ヨセフが作った木のおもちゃ(それは、沢山ありました。)を、あっちへ放り、こっちへ放りし、部屋をしっちゃかめっちゃかに、しておいたのです。
マリアは何も知らず、おやつのパンケーキを、焼いておりました。
 
三人はワクワクしながら、マリアが戻ってくるのを、待っていました。
ロル「きっとマリアは、ヒステリーを起こして、喚き散らすさ…。そういう歳なんだ。」
ヘンク「そうとも!もう、おばさんだからな、楽しみだ。そうだろ、ヨカベリ?」
ヨカベリは、黙って頷きました。」
マリアは、笑顔で戻ってきました。
マリア「おチビさんたち、さあおやつの時間よ!今日は、パンケーキを焼きましたからね。」
三人は、なに食わぬ顔で起き、マリアのリアクションを待ちました。
マリアは、部屋の様子を見ましたが、怒る様子もなく、言いました。
マリア「早くリビングに、いらっしゃい!パンケーキが、冷めてしまうわ。」
三人は、顔を見合わせました。
そして、ヒソヒソと話しました。
ヘンク「ロル、どうなってるんだ?マリアは、何も気付かないぞ。」
ロル「そんなはずはない…。こんなに散らかってるのに。」
ヨカベリは、黙って頷きました。
三人は、リビングでパンケーキを食べました。
それはホイップクリームが、たっぷり乗っていて、チョコレートソースがかかっていました。
マリア「どう、美味しい?」
マリアは、とても料理が上手だったので、三人はとても満足でした。
三人が食べ終わって、一息つくと、マリアは言いました。
マリア「さあ、悪いおチビさんたち!お腹いっぱいになったら、今度はお掃除の時間よ。天国では、自分のした事の始末は、自分でするのが、その掟ですからね!」
三人はしぶしぶ、おもちゃを片付けました。
勿論、マリアも一緒に、片付けをしたのです。
 
その後三人は、外に出て、マリアの家の庭で遊びました。
マリアは、椅子に腰掛け、編み物をしていました。
ロル「ちくしょう、マリアめ。でも、大丈夫。作戦は、まだあるんだ!ヘンク、B作戦の準備はいいか?」
ヘンクは、お尻を叩いて、言いました。
ヘンク「もちろんだ、ロル!準備万端、昨日からたっぷり溜め込んである。お前はどうだ、ヨカベリ?」
ヨカベリは、黙って頷きました。
三人はマリアが、席を外すのを、待ちました。
しばらくしてマリアは、編み物の本を取りに、家の中へ戻りました。
その隙をついて三人は、マリアが大切に育てている花壇の前に、並びました。
そして、ズボンを脱いで、お尻を突き出し、一斉に脱糞しました。
マリアの大切なお花は、ウンチの下敷きになり、倒れてしまいました。
三人はおかしくって、笑い転げたいのをこらえて、知らん振りをして、遊び始めました。
やがてマリアは、戻ってきました。
そして、すぐに異変に気づきました。
マリア「あら、これはウンチの臭いね?」
マリアが辺りを、見回すと、花壇のお花が、ウンチの下敷きになっているのを、見つけました。
三人の胸は、期待に高鳴りました。
お互いに目配せし、ニヤニヤが止まりません。
当然、マリアは怒りました。
しかし、三人が期待した怒り方とは、少し違ったのです。
マリア「コラ、おチビさんたち!こんな所でウンチして、その汚れたお尻は、どこにしまったの!」
三人は、すぐに家の中へ連れて行かれ、イエスのお古の、新しいパンツを、渡されました。
そして、トイレのウォシュレットで、念入りにお尻を、洗われたのです。
三人が、パンツを履き替えて、庭へ出た時には、もう花壇は元どおりに、なっていました。
マリア「おチビさんたち、お尻はきれいになった?あなた達のウンチは、このお花の栄養になりましたからね。」
 
三人は、悔しがりました。
ヘンク「ロル、全然上手くいかなかったじゃないか?おれは、最初から思ったんだ。これくらいじゃ、あのマリアは動かないってね。」
ロルは、片方の眉を上げて、言いました。
ロル「言うじゃないか?認めるよ、確かに今回は失敗だった。だけどね、ぼくにはまだ、作戦があるんだ。今度こそ、うまくいく。きっとマリアは、堪忍袋の尾が切れて、ぼくたちをぶっ叩いたり、するだろうな。」
ヘンクは、不屈の闘志を持つ男だったので、再び燃え立ちました。
ヘンク「本当かい?よし、じゃあその作戦について、聞かせてくれよ。お前も、聞きたいだろ、ヨカベリ?」
ヨカベリは、黙って頷きました。
ロルは、勿体ぶった調子で、話し始めした。
ロル「ヘンク、ヨカベリ、よく聞くんだ。これは、アルバトロス作戦と言って…。」
三人は、期待に胸を膨らませて、お母さんと一緒に、家路に着きました。