ドーナツ形の夢

初野隆代(はつのたかしろ)は、…千葉県の公立高校に通う二年性だ。

…学校のレベルはとゆえば、偏差値55ぐらいの。

よいともゆえないし悪くもない…、平均的な出来で。

その学校で真ん中ぐらいの成績だった隆代は、まさに平凡を絵に描いたような高校生だったといえるだろう…。

隆代の趣味とゆえば、…TVゲームで遊ぶぐらいで特に好きなコトはなかった。

…友達もいなくはない、普通に学校でも分け隔てなくといえば聞こえはよいが。

実際には単に自己主張が無かっただけである…、誰とでも付き合った。

そんな隆代に転機が訪れる、それは同級生のお家に招待され遊びにゆった時のコトだ…。

最初はTVゲームでワイワイと遊んでいたが、…途中で隣の部屋から音楽が流れてくるのに気がついた。

…「これ何の音楽?」

隆代は…、友人に尋ねる。

「あぁ親父だよ、部屋で大音量でJazzを聴くんだ…。うるさいだろ、…悪いな。」

…その通り隆代は初めうるさいと思った、ところが聞いているウチにだんだん気持ちよくなってしまった。

隆代は友人の親父さんの部屋へ失礼し…、アルバム・タイトルとミュージシャン名を教えてもらう。

アルバム・タイトルは「Full house」、ミュージシャンさんはWes montgomeryとゆ〜らしい…。

帰ってから隆代は、…早速iTunesでダウン・ロードした。

…しかし「何か」が違うと想った、言葉にするのは難しいが何とな〜く気持ちよくないのである。

「気の所為かも知れない」…、隆矢はそう考え終わりまで聴いた。

次の日通学する際、iPhoneで何をかけるか迷う…。

だが不思議と「Full house」を聴く気にはならない、…隆代は「あれっ?」と想った。

…高校生にとって1500円は決して安い金額ではない、それがたった一回聴いただけで終わるなんてそんなワケにはいかない。

無理して聴いてみたモノの…、退屈で眠たくなった。

その朝の一件を、例の友達に語ると…。

「親父が部屋で聴いてるのは、…レコードなんだよ」

…とのコトだった、隆代は友達に頼み週末にもう一度お家に連れてゆってもらう。

やはり友達の親父さんはJazzを流している…、隆代はまたあの昂揚感を味わった。

「レコードだ」と確信した隆代は、ネットで検索し何とか安く聴けないか調べる…。

するとど〜やらiON Audioとゆ〜メーカーから、…1万円ちょっとでスピーカーつきのモデルが手に入るようだ。

…隆代は両親に頼みこみ二年分のお年玉を前借りし、購入資金に当てた。

肝心のレコードはとゆえば…、「Full house」は手に入らなかったので同じWes Montgomeryの。

「Impressions」を買った、隆代はワクワクしながらレコードの針を落とす…。

するとやはりこれだった、…この体の奥から気持ちよくなる感じ。

…隆代は気がついた、「これJazzに限らないよな」と。

それ以来隆代は…、せっせと毎月のお小遣いを注ぎ込み。

毎月レコードを一枚ずつ購入した、誰のアルバムを買うかはネットでおススメを引きYoutubeで再生して決めた…。

 

隆代にもついに「好きなコト」が出来た、…すると不思議なモノで。

…この「好き」を誰かと共有したいの望み始める、クラス・メイトを片っ端から当たってみたが。

音楽好きはゆてもレコード好きはいない…、女子生徒から。

「レコード聴くのが趣味なんて、おシャレね…」

といった発言も聞かれたが、…隆代はど〜でもいいと想った。

…とにかく隆代にとって、現在大切なのはレコードだけである。

そんなある日の学校帰り…、敷地内に停まってゆる一台の車の中に目をやると何と!!

「Disk Union」のレコード・バッグが載ってるではないか、隆代は…。

「これは神さまがくれた、…チャンスに違いない!」

…そう確信し、この車の持ち主が現れるまで張った。

しかしなかなか車の持ち主は現れない…、やがて日も暮れおなかも空いてくる。

夜7:00を回った頃、誰かが近づいてきこう告げた…。

「おいっ、…俺の車に何してるんだ」

…声の主は数学教師の猪岳哲雄(いのだけてつお)である、しかし隆代は瞳をランランと輝かせてゆった。

「この車…、先生のっスか?」

哲雄は、尚も不審そうに隆代を半ばにらみつけている…。

「だとしたら何だ、…そもそもお前は何故こんな時間まで残ってるんだ」

…隆代にとっては、教師から叱られてゆるとゆ〜現実はどうでもよかった。

やっと「心の同志」を見つけたのだから…、隆代の心から喜びが堰を切って溢れ出る。

「先生、先生はレコードを聴くんですか…?」

隆代は哲雄に、…これまでの経緯を語って聞かせた。

…哲雄は警戒は解いたようだったが、同時に呆れてもいる。

「お前たったそれだけの為に…、こんな時間までここにいたのか?何でもゆい、話は明日だ昼休みに職員室へ来れば相手をしてやるから…。とにかく、…今日はさっさと帰れ」

…隆代はまるで天にも昇る気持ちで家路に就いた、とにかく明日になればレコードのの話が出来るのだ。

翌日隆代は…、先月買ったAretha Franklinの「Live at Filmore west」を下げて職員室へ向かう。

「お前はバカか、勉強に関係ないモンを学校の…。それも、…職員室に持ち込むヤツがいるか」

…そういいながらも、哲雄は隆代の差し出したレコードを手に取って眺める。

「確かに…、Arethaさんはいいミュージシャンだよ。このアルバム、俺持ってないんだよなぁ…」

隆代は、…その一言を待ってゆたのだ。

「…そのレコード貸しますよ先生、その代わり感想を聞かせて下さい」

こうして…、隆代と哲雄の交流は始まる。

 

いつものように、放課後隆代と哲雄はレコード談義に花を咲かせたある日…。

フと時計を眺める、…もう夜7:30を回っていた。

…「隆代送ってやるよ、俺の車に乗りな」

隆代も特に遠慮するコトせず…、哲雄に送ってもらうコトにする。

「先生、ティッシュない…?」

送ってもらう帰り道、…隆代ははなが垂れそうだった。

…「ダッシュ・ボードに入ってるよ、開けてみな」

ダッシュ・ボードを開けると…、そこからヒラリと一枚の写真が落ちる。

隆代が拾い上げると、そこに映ってゆたのは若い女性でなかなかキレイだった…。

「先生、…こんな若い奥さんいるんですか?」

…隆代の無邪気な質問に、哲雄は思わず声を上げて笑ってしまう。

「お前…、俺が陰で何て呼ばれてるか知らないのか?」

隆代は知るワケないと想った、何故なら先生は自分と同じレコード好きなのだから…。

「"女たらし"だよ、…だがそれは間違ってない。…俺はエッピ💝が大好きだからな」

「じゃあ結婚したらいいじゃないですか」…、と隆代は返事をした。

そ〜すればそ〜ゆう大人のゴニョゴニョも毎晩出来る、と隆代は考える…。

「いいか隆代、…俺はな新しい女性とエッピ💝がしたいんだよ。…結婚して、そんなコトしたら犯罪だろ?教師もクビになっちまって…、メシが食ってゆけなくなる」

隆代は想った、「先生は偉いなぁ」と…。

きっとそれは冒険家みたいな心情なのだ、…危険を顧みずに新たな冒険を求めるのだ。

…「隆代、お前は恋人いないのか?」

隆代はビックリした…、だからそれをそのまま口に出してしまう。

「ぼくまだ16歳ですよ、女性と付き合うなんて…。」

再び笑う哲雄、…どうやらこのおぼっちゃんは本当にレコードしか興味がないらしい。

…「何ゆってるんだ、俺が高校生の頃には。もう5人ぐらいとエッピ💝してたぞ…、こ〜ゆうのはな早くて悪いことはない。」

隆代は困った…、だって好きな娘いないし。

「お前レコード持ってるんだろ、…だったらそれで先ずムードを創るんだ。部屋で相手の好きそうないい音楽をかける、それから軽く冗談でもゆってリラックスさせたら…。美味いモノを食わすんだ…、手作りでも何でもいい。…そうすれば、女性は堕ちる。」

「だって先生、…ぼく好きな娘いないんですよ」

隆代は追い詰められて本音をゲロった、すると哲雄はこ〜ゆうのだ…。

…「女性のな、いいトコロを自分で見つけて。こっちから好きになるんだよ…、それが恋愛だ。俺は、その為にレコード聴いてるんだ…」

隆代は哲雄をすごく立派だと想った、…とても自分には真似出来ないとも。

 

…翌日の放課後、職員室にいくと哲雄はこう切り出す。

「なぁお前…、俺が顧問になってやるから"レコード同好会"を始めないか?」

隆代は感動した、それこそ自分の望んでゆた理想だと…。

「同好会にしちまえば、…お前や俺が学校にレコード持ってくるのも理由が出来るしな。…こ〜やってお前と話をするのも、周りの先生方の目を気にしなくて済む」

隆代は…、家に帰ると父親から教わって。

パソコンでチラシを作る、「レコード同好会発足」と銘打った…。

恥ずかしかったが、…一応会長として自分の名前を記載する。

…部(会)室は放課後の音楽室を借りられるコトになった、学校の吹奏楽部は体育館で主に練習していた為であった。

哲雄は…、隆代の所有するiON Audioのレコード・プレイヤーに興味を持ち。

「そんなに安いなら部室に置こう、お前予算取ってこいよ…」

春になって3年生になった隆代は、…レコード同好会の会長として学校の予算委員会に出席し。

…何とか6000円までは予算として獲得した、哲雄は。

「たったそれだけか…、全然足りねぇな。まぁいいお前の恋の為だ、残りは俺が出しといてやるか…」

こ〜して隆代は、大手を振ってレコードを学校に持ち込み…。

哲雄と二人でレコードをかけながら、…音楽の話に耽った。

…するとある日、一人の女子生徒が音楽室に入って来る。

「あの〜…、私一年生の。松岡慈雨(まつおかまな)ってゆいます、レコード同好会の部室ってここですか…?」

だから隆代は細かい話を聞く前から想う、…彼女はタイプだと!

 

テーマ…

「ジャスタジスイ」 DJみそしるとMCごはん

https://youtu.be/-6SdQT0xj-Q