アーシャ南の大陸に舞う その1

「MWⅣ」、エンディング直後の物語…

「アーシャの恋」

https://ootmarsum.hatenablog.com/entry/2021/05/20/200323

 

エンディングから少し経って…、この物語に接がる物語

「偉大なる勇者アーシャとその相棒ぺぺ新たなる栄光の旅の始まり」

https://ootmarsum.hatenablog.com/entry/2021/04/24/202712

 

モンスター・ワールドへようこそのテーマ…

「Pride of lions」 東京スカパラダイス・オーケストラ

https://youtu.be/FcWGdkoo0Fs

 

…「や〜、アーシャ船室から出て来てごらん。まだだいぶ先だが、…南の大陸が見えて来たよ」

ここは、…MWのラパダーナの都のある中央大陸と。南の大陸を結ぶ船の上、ホレロ(らくだを連れた商人)はアーシャの船室をノックします…。

「ペペ…、南の大陸が見えて来たってゆってみよう!!」

…「プイプイ!」

ホレロに連れられて、…アーシャとぺぺは甲板に出ました。

「ほら、ず〜っと遠くに見えるだろう…。聖なる山アルクロトの…、突き出した峰が」

…船の進むはるか先に、高い山とその裾野に広がる大地がかすんで見えます。

「あれが、…南の大陸。あそこにも、闇の影が…」

アーシャもそ〜でしたが…、ぺぺもやはり興奮気味。

…「聖なる山アルクロトには、神さまが住まうと言い伝えがあってね」

アーシャは、…疑問を率直にホレロにぶつけました。

「それは、私達と同じ神さまですか…?」

ホレロは…、笑って答えます。

…「MWでは、神さまとゆえばお一方さ。だから、…聖なる山アルクロトは聖地なんだ。その麓にあるダオカーナ寺院を始め、た〜っくさんの僧が住んでる。ごらん…」

ホレロは後ろの…、人々の方を振り返りました。

…「この、中央大陸から南の大陸に渡る人達は。ほとんどが、…巡礼者なんだ。MW中の人達が、一生に一度はダオカーナ寺院で開かれる大祭に…。参加したいと日々を過ごしてる…、アーシャも帰ったらお父さんとお母さんに聞いてみるとゆい」

…船は風を受けて、順風満帆で進み。やがて南の大陸に接近すると、…帆をたたんで。

たくさんのオールを船体から突き出し、数多くの船員さん達がそれを漕ぎ始めます…。

「アーシャ…、も〜入港だよ。…荷物をまとめて、船を降りる準備を始めて」

…「ぺぺそろそろ着くって、ワクワクするね♪」

「プイプイ」、…ぺぺもウキウキと大きな体を揺さぶりました。

船は、南の大陸の港街ベリートに入ります…。

アーシャとペペは…、ホレロの案内でタラップを降りてゆきますが。

…ベリートは、タ〜イヘンに大きま街だったので人でごった返しています。

「すごい人、…私頭がクラクラする」

「プイプイ…!!」

ペペが心配して…、アーシャに近づくと。

…ドスン!

別の船の船員でしょうか、…大きな体の男の人が。

すごい勢いでアーシャにぶつかり、キッとにらみつけると…。

「どこに目ぇつけてんだ…、気をつけろ!!」

…思わず尻もちを突いたアーシャに、悪態を吐いて去ってゆきました。

「君、…ヒドいじゃないか!」

「プイプイ…!!」

ホレロとペペは怒りましたが…、アーシャは立ち上がり。

…ほこりを払い落とすと、二人を制止します。

アーシャは、…何もゆいませんでしたが。

胸の中では、こ〜想ってゆたのです…。

「誰も自分のコトを知らない…、それって何て気がラクなんだろう」

…中央大陸では、アーシャはも〜すっかり勇者として有名人で。

どこへゆっても崇められてしまう、…それはアーシャにとって正直窮屈だったのでした。