ホレロ、アーシャ、ぺぺの三人は、遂に聖なる山アルクロドの玄関口…。
ダオカーナ寺院の山門まで…、やって来ました。
…「やっと、ダオカーナ寺院まで辿り着いた。アーシャ、ぺぺ、…私は商売があるからここで失礼するよ。健闘を祈ってる、それじゃあね…」
ホレロはらくだを連れて…、僧房へと向かいます。
…「ホレロさんもお元気で、ここまでありがと〜ございました!!」
「プイプイ!」、…アーシャとぺぺはホレロを。
手を振って送りました、そして山門を潜ります…。山門は…、木を組んで作られていてとても巨大でした。
…「おい、あれはきっと」
「そ〜だ、…そ〜に違いない」
境内の中の参道を歩いてゆくと、多くの僧や巡礼者達とすれ違います…。ところが…、僧達の様子が「何か」変なのでした。…アーシャとぺぺを眺めては、ひそひそ小声で話し合ってゆます。アーシャは、…「ひょっとすると闇の気配?」と思いこ〜しました。
「私は、エスタハーンのアーシャ…。みなさん…、"何か"ご用ですか!!?」
…「エスタハーンのアーシャ」、そ〜聞くと僧達は一斉に歓声をあげます。
「みんな出て来い、…こちらのお方が伝説の勇者アーシャさまだぞ!これでこれで、ワレラ星人の闇の誘惑に対抗出来る…!!」
あちらの建物からもこちらの建物からも…、大勢の僧達が溢れるよ〜に集まって来て。
…アーシャとぺぺはすっかり取り囲まれてしまいました、中には感激のあまり泣き出す者もゆます。
「ご無礼、…タイヘン申し訳なくつかまつりました。我ら女性に慣れておらぬ故、どのよ〜にお声がけしたモノか迷っていたのでござる…。重ねてお詫び申し上げます…、みっともない真似を」
…それを聞くと、アーシャも疑いが解けてにっこりしました。
「私は気にしてませんから、…みなさんもお気になさらぬよ〜。それより、私がやって来た理由をご存知ならば…。僧正さまの元へと…、取り次いでもらえませんか?」
…別な僧が進みでます。
「私が、…ご案内致しましょう。我らもモチロンですが、僧正さまはワレラ星人の攻撃に、格別心を悩ましておいでです…。アーシャさまがいらしたと聞けば…、何よりお喜びでしょうから。…さ、みんな勤行にもどるんだ。あとは、…私が引き受けた!」
本殿へと案内される、アーシャとぺぺ…。本殿もやはり木を組んで作ってあり…、これもやはり立派でした。
…「こちらが、我がダオカーナの本殿なのですが。僧正さまは、…ただ今修行の最中でして。控室へご案内します、そちらで、しばらくお待ち下さい…」
本殿は入り口の扉が開いており…、アーシャが少しのぞくと。…中では多くの僧達が、神さまの像の前で座禅を組んでゆます。神さまの像も、…それはそれは立派で。本体は大理石で出来ており、黄金でふち取ってありました…。僧達はみな赤みがかった茶色の僧衣を着ていますが…、神さまの像の前に立ってお経を読み上げてる僧だけは。…鮮やかな藍色です、あの方が僧正さまでしょうか?大きな本殿の脇にある、…よく整理の行き届いた。こ綺麗な小屋に案内される、アーシャとぺぺ…。アーシャとぺぺが荷物を降ろして…、足を伸ばしてゆると。…すぐに、お茶が運ばれて来ます。
「あっ、…お気遣いなく。でも、ありがと〜ございます…」
小間使いの僧が退出すると…、アーシャはお茶を一口飲んでぺぺに告げました。
…「ねぇぺぺ、私この緑色のお茶。気に入っちゃった、…初めての時は"渋い"と想ったケド。口の中がとてもスッキリする、南の大陸のみなさんってグルメよね…?」
「プイプイ」…、荷物の中からサツマイモを取り出したぺぺは。
…そのまま、かぶりつきます。