再臨物語again〜春馬町より愛を込めて〜 その17

良太と勝美の…、初めてのデートは大宮で。二度目は、場所を変えも〜ちょい良太に寄せた…。春日部だった、…そして三度目になる今回は。…何と、良太のおウチでデートである。待ち合わせは…、春日部駅東武野田線ホームだ。

「こんにちは、良太くん…」

勝美は、ポロシャツにカンカン帽、…それにスキニー・ジーンズ。

…「勝美さん、こんちは」

理由は…、カンタンだ。二人共浪人生で、ハッキリゆってしまえばお金が無い…。だけど会いたかったし、…それならお金がかからない方法でとなった。…階段を登って伊勢崎線の下りホームへ降り、電車に乗る。

「今日も…、お弁当持って来ました。どこかで、食べましょ〜…」

勝美のトート・バッグから、…お弁当箱を包む。…巾着袋が、顔を覗かせた。

「勝美さん…、ありがとね。おれ、どこで食べるか考えてあるから…」

姫宮駅で電車を降り(良太は入場券)、…良太の案内で歩き出す。

…「しっかし毎日暑いねぇ、もし勝美さんがよけりゃおウチにするよ」

汗をかき出した良太に…、ハンカチを差し出す勝美。

「い〜よ勝美さん、汚れちゃうから…」

良太は、…遠慮して辞退した。

…「気にないで下さい、私いつも。ハンカチ何枚か持ってるんです…、それに帰ったらお洗濯しますから」

心の中で、良太はお洗濯までするんだと感動して受け取る…。良太と勝美は、…古利根川に沿って歩き。…適当に、木陰を見つけて腰を下ろした。

「今日は…、筑前煮にしてみました」

トート・バッグから、お弁当箱の入った包みを取り出し…。広げる勝美、…中身は筑前煮、豆腐の白和え、キャベツの浅漬けである。…ごはんの入ったお弁当箱を受け取った良太は、早速筑前煮に手を伸ばした。

「あ〜美味し…、勝美さんホントお料理巧いよね」

ごはんはそれぞれ、別なお弁当箱に…。詰めてあり、…おかずは一つにまとまっている。

…「私のおばあちゃんが、すごく上手で。何でも幼い頃から…、家族のお料理を。ずっと作ってゆたらしくて、おばあちゃんから教わってます…」

良太は、…もりもりごはんを平らげた。

…「おれ、勝美さんのお弁当食べてから。お野菜好きになったんだ…、以前は苦手だったんだけど」

お弁当を食べ終えると、良太と勝美は良太のおウチに向かう…。

「お邪魔しま〜す」、…玄関で頭を下げる勝美。

…「今誰もゆないから、おれの部屋2階だよ」

良太は…、2階の自分の部屋に勝美をあげた。

「Play station持って来たんです、これで二人であそぼ〜と想って…」

ハッとする、…良太。

…「ごめん、全然気がつかなかった。もしゆってくれたら…、おれ持ったのに」

恥ずかしそう〜に、勝美は片手を振った…。

「大丈夫ですこれぐらい、…それより私の大好きな。…ゲーム・ソフトを、二つ持って来たんです。先ずは…、これ」

そ〜ゆって勝美が取り出した、ゲーム・ソフトはときめきメモリアルである…。