良太と純平はやすみを合わせて、…夜「来福亭」で飲んでゆる。…二人はも〜20歳を超えていたから、ダンナさんも何もゆわなかった。ちなみに今日は…、初めから飲むつもりで来てるので純平も電車である。
「この前おまえといった、Jazz・バー"Marble"な…。あそこに、…恋人を連れてゆったよ。…いややすみが合わなくて、生演奏は聴かせてやれなくかったんだ。残念だったが…、それでもずい分ゆいムードになったな」
二人で割り勘にして、ボトル・キープしてる「神の河」を…。良太は水割り純平はロックで、…それぞれゆっくり飲んでいた。
…「そ〜なのか、おれも一度勝美さんとゆった。まぁ元々Jazz好きなのは彼女だから…、そりゃあ悦んだ悦んだから。強いてゆえば値段がな、も〜ちょい安ければひんぱんに通えるのに…」
ギョーザと春巻き、…二品がのる良太と純平のテーブル。…「来福亭」のお料理は、どれも盛りがゆいので。これ以上頼むと…、最後のラーメンが入らない。
「仕事ど〜だ、純平…」
ギョーザを口に運ぶ純平に、…良太は尋ねた。
…「ちょっと待ってくれ、よしゆいぞ。ははは…、相変わらず目が回るよ〜だ。この前アルバイトくんが、一人突然来なくなっちまって…。ウチの会社、…そんなの初めてじゃないからなぁ。…おれが入ってから、数えて五人目になるよ。忙しすぎるんだ…、いくらなんでも。これじゃ、アルバイトくんもヤんなっちまう…。それで人が集まらないから、…尚更でな」
…はしをやすめ、「セブン・スター」を取り出す良太。
「"コーヒー庵"も忙しかったケド…、そこまでじゃなかった。ただあそこは、店長と伊藤さんがかなり無理してたから…」
「神の河」の水割りの残りを、…良太はクイッと空ける。
…「良太お前はど〜なんだ、福祉の学校通ってみて?」
純平はギョーザの残り半分を…、はしで口に運んだ。
「授業は、それ程難しくないんだ…。実技の練習も、…まぁこなせるって感じで。…現在のトコロ、ゆっちゃえば順調だよただ」
口の中に残るギョーザの脂を…、純平は焼酎のロックで流す。
「ただ、ど〜した…」
次の煙草に、…火を点ける良太。
…「知識的にも技術的にも、ど〜にかなると想うんだ。ただ…、メシ食ってるのに悪いな。排泄介助とかあるだろ〜、あ〜ゆうのがおれに出来るだろ〜か?とは考える…」
純平もまた、…「マイルド・セブン」をくわえた。
…「おれの知り合いに、ホストやってるヤツがいる。ところがコイツ…、丸っきり下戸なんだよ一滴も飲めない。それで、ど〜してお仕事になると想う…?コイツがゆ〜には、…お仕事ならいくらでも飲める。…どんなにのんでも、ちっとも酔わないんだと」
さすがに正社員として何年も勤める…、純平は落ち着いている。
「例えば、キレイなおね〜さんがゆる…。裸見てみたいな、…そ〜思うだろ?…ところがお前が医者で、彼女が患者なら。そ〜ゆうコトじゃない…、客観的に冷静に悪いトコを見つけるだろ〜。お仕事になってしまえば、体の感じ方がそもそも変わってしまうモノだから…」
良太はそんな純平を、…尊敬のまなざしで見詰めた。