どらねこクエスト〜はらペコ勇者の大冒険!!〜 その1

どらねこクエスト〜はらペコ勇者の大冒険!!〜Overture」のテーマ…

 

にゃんだふる55/Tomosuke

https://youtu.be/_kkDxP_PYaA

 

時はさかのぼって…、現在から少し前の時代。

千葉県のあるトコロに、こげ茶と黒の毛のキジトラのこねこが暮らしてゆました…。

キジトラのこねこは、…やっぱり同じ毛色のお母さんねこに大切に育てられながら毎日楽しく過ごしていたのです。

…ところがそんなねこの親子に、突然の不幸が襲いました。

お母さんねこは道路を横断しよ〜とした際…、ものすごいスピードで暴走する車にひかれて生命を落としてしまったのです。

そこに、主まーくん・ハリストスが通りかかりました…。

主まーくん・ハリストスはいったんおウチに帰り、…新聞紙を持って再びやって来ると。

…お母さんねこの亡骸を包み、近所の公園に丁寧に埋葬してくれたのです。

主まーくん・ハリストスは…、十字を切るとお祈りを捧げおウチに帰りました。

しかしあとに残されたこねこは、さびしくてお母さんねこのお墓の前でにゃーにゃー鳴き続けます…。

すると翌日また、…主まーくん・ハリストスがやって来ました。

…近所のコンビニエンス・ストアで買った、「ねこのエサ」缶詰めを手にしてゆます。

こねこは自分の前に「ねこのエサ」缶詰めを開けてもらうと…、喜んでおなかいっぱい食べました。

主まーくん・ハリストスは、優しくこねこに語りかけます…。

「君さえゆかったら、…ぼくのおウチに来るかい?」

…この時偉大な神さまはこねこに叡智をお授けになり、何と人間の言葉をわかるよ〜にして下さいました。

こ〜してこねこは…、主まーくん・ハリストスのおウチで飼われるコトとなり。

「こばん」と名づけられました、「こばん」は今でも主まーくん・ハリストスのおウチで大切に飼われています…。

ここは、…その「こばん」がお昼ねする夢の中の世界。

…ねこのねこによるねこの為の「ねこねこファンタージェン」、地球のあらゆるねこちゃんの夢が集まるトコロ。

そこでねこちゃん達はみな…、ネコミミの女の子として共にぐうたら過ごしてゆるのでした。

この「ねこねこファンタージェン」では、「こばん」はねこ女神「オー・ラロル」として信仰を集めています…。

そばには、…三匹のねこ天使のお姿が。

…それぞれその名は、「ソフエル」「マリエル」「ミクエル」

三匹のねこ天使は…、地獄の破壊ねこ「メギムトゥを見張っています。

場所は変わって、「ねこねこファンタージェン」の片田舎…。

メルマク山のふもとにあるキトランの村、…その中心にはねこ女神「オー・ラロル」をお祀りする神殿がありました。

…そこでは巫女サヘラが、毎日熱心にお祈りを捧げています。

ねこ女神「オー・ラロル」にお祈りを捧げるには…、先ず何よりもお供えモノが必要です。

ねこ女神「オー・ラロル」は、「こばん」として主まーくん・ハリストスにタ〜イヘンに可愛がられてゆましたから全く美食家でした…。

そこで巫女サヘラは毎日七輪でさんまを焼いては、…ねこ女神「オー・ラロル」にお供えします。

…この巫女サヘラの焼くさんまは「美味しい」と「ねこねこファンタージェン」中で有名で、「神さまの焼きさんま」として知られていました。

巫女サヘラは…、今日もねこ女神「オー・ラロル」にお供えする為に。

七輪でさんまを焼いておりました、そのうちわであおいだ煙を神殿の柱のかげでこっそり戦士クリムがすんすんかいでいます…。

「へへへうまそ〜だな、…早く焼けないかなぁ?」

…戦士クリムには全く気づかず、巫女サヘラがぱたぱたうちわであおいでいると。

やがて神殿中に「神さまの焼きさんま」の焼ける香りが充満しました…、ねこ女神「オー・ラロル」もそれはそれは満足そ〜です。

ねこ女神「オー・ラロル」が、自らにお供えされた…。

「神さまの焼きさんま」を受け取られよ〜と、…ご降臨された瞬間。

…戦士クリムは一息にダッシュすると、巫女サヘラの前に備えられた七輪から「神さまの焼きさんま」をかっぱらいます。

「えへへ…、いただきま〜す!!」

ぺろりとたいらげる戦士クリムに、巫女サヘラはも〜カンカンでした…。

「クリム、…何するの!?…それは、ねこ女神"オー・ラロル"さまへのお供えモノでしょ」

「神さまの焼きさんま」のほっぺたが落ちそ〜な美味しさに…、戦士クリムはニヤニヤ生返事です。

「い〜ジャンい〜ジャン、そんなのはゆいっこなし…!!」

時を同じくして、…キトランの村からはるか遠く離れたマルトム・クルメ城。

…その城主である、女帝ゾフィネーヌは魔法の鏡に語りかけました。

「鏡よ鏡…、この世で最も美味しいごちそうは何かしら?」

魔法の鏡に、「神さまの焼きさんま」が映し出されます…。

「女帝ゾフィネーヌさま、…それはこちらにございます」

…「神さまの焼きさんま」を一目見た女帝ゾフィネーヌは、たまらずよだれを飲み込みました。

「これは何と美味そ〜な、…よしこれならば地獄の破壊ねこ"メギムトゥ"さまに捧げるのに。ピッタリである、鏡よこれは何とゆ〜名でどこで手に入るのだ…?」

しかし魔法の鏡の答えは…、女帝ゾフィネーヌを激怒させます。

…「何ィ〜、ねこ女神"オー・ラロル"への巫女サヘラの捧げモノだとゆ〜のか!?え〜い面白くない、…魔物の軍隊を出せ!!キトランの村に急行し、その巫女サヘラとかゆ〜小娘をここへ連れて来るのだ…!」

こ〜して女帝ゾフィネーヌの根城…、マルトム・クルメ城から魔物の群れが飛び立っていったのでした。