どらねこクエスト〜はらペコ勇者の大冒険!!〜 その31

…戦士クリム達勇者のパーティ一行は、墓標の裏に隠された階段を下ってゆます。しかし階段を下ってる途中から、…も〜真っ暗で何も見えません。神官マルミを振り返る、戦士クリム…。

「マルミ…、灯りをよろしく頼むよ」

…「はい、クリムさん。ちょうちょ〜ちょうちょ〜、…菜の花にとまれ〜」

宙に浮かぶミラー・ボールが出現し、先頭を歩く戦士クリムの先を照らしました…。

「これはスゴいね…、汚くて」

…戦士クリムは、思わずはなと口を手でおおいます。姿を現した地下通路は、…何とと〜っても不潔なトコロだったのでした。新鮮な空気が入らない為でしょ〜、ムシムシして湿気がヒドく…。石造りの通路は…、カビやらコケやらでタイヘンです。

…「うっ、アタシちょっと無理かも。そ〜だあれがあった、…アタシの考えたオリジナルの魔法!!」

体をくねらせて、魔女ケレナは魔法の呪文を唱えました…。

「クレンジング・フィールド…!」、3人の体は銀色の薄い膜におおわれます。

…「これでお肌にも装備にも汚れはつかなくなるんだケド、臭いはど〜にもならないわ」

それでも、…戦士クリムと神官マルミはホッとしました。3人は、地下通路を進んでいきます…。地下通路は…、やっとネコミミ娘1人が通れるぐらいの広さでしたから。…うしろから襲われた時を考え、戦士クリム、魔女ケレナ、神官マルミの順番で進むコトにしました。

「ど〜だいケレナ、…近くに魔物は潜んでゆそ〜かな?」

戦士クリムが尋ねると、魔女ケレナは「サイクロプスの帽子」のツバをつまみます…。

「近くにはいないみたいだね…、帽子は何もゆってないよ」

…しばらく3人が進むと、やがてわかれ道になってゆました。

「まさか、…ここは迷路になってるんでしょ〜か?」

無理もありません、神官マルミは少し不安そ〜です…。

「まいったなぁ…、こんなトコで迷子になったら一生出られないよ!」

…困る戦士クリムに、魔女ケレナは指をパチンと弾きました。

「アタシにゆい考えがあるよ、…ちょっと待って」

ビホルダーの杖」で、魔女ケレナは床に魔法陣を描きます…。

「精霊よ姿を現せ…、光の精霊ウィル・オー・ウィスプ!!」

…すると空中に浮かぶ、ふわふわした光るまりものよ〜なモノが現れました。

「何でしょ〜これは、…ずい分可愛らしいですね」

神官マルミが指先でツンツンすると、光るまりものよ〜なモノはそのまま流れていってしまいます…。片手で光るまりものよ〜なモノをキャッチした魔女ケレナは…、手を止めて広げまりもを空中に浮かべました。

…「こいつは、光の精霊ウィル・オー・ウィスプ。普段は魔法の呪文で、こいつらの力を借りるんだけれど喚び出してみたんだ」

何もせず、…ウィル・オー・ウィスプはただふわふわ浮かんでゆます。

「こいつは喚び出しても、浮かんでるだけで自分からは何もしないから…。元来た通路の方へ浮かべておけば…、目印になると想わない?」

…「さんせ〜い、ナイス・アイディアだよケレナ」

戦士クリムは、…ジャンプして悦びます。

「私もそ〜想います、これなら安心ですね…」

ホッと胸をなでおろす…、神官マルミ。…魔女ケレナは得意そ〜に、はなの下を指でこすりました。

「でしょでしょ、…やっぱりアタシって天才なんだな〜!ドンドンアイディアが湧いて来ちゃう、じゃ早くいこ…。こんなトコに…、いつまでもゆたくないよ〜」

…3人は目印にウィル・オーウィスプを残しながら、先に進んでいきます。