どらねこクエスト〜はらペコ勇者の大冒険!!〜 その25

今晩のすき焼きのお肉とお野菜を…、神官マルミと魔女ケレナは買い出しに出かけました。

「…」

2人は並んで歩いてますが、…一つも口をききませんし目も合わせません。

…神官マルミは、歩きながらこんなコトを考えてゆます。

(なんでクリムさんは…、こんな失礼な魔女さんと旅をしよ〜とするんでしょ〜?確かに魔女さんは魔法を使いますから、ねこ女神"オー・ラロル"さまに仕えてるワケではありません…。だから私達神官や巫女さまとは考え方が違うんでしょ〜、…それは仕方ありません。…でもそれにしたって、もっと心がけの立派な尊敬に値する魔女さんだっていらっしゃるんじゃないでしょ〜か)

一方隣を歩く魔女ケレナは…、こんな風に思っていました。

(アタシは神官なんて大っ嫌い、善人ぶってお説教ばかりたれてさ…。あれをするなこれはやめろなんて、…アタシは自由に生きたいんだ。…アタシにとっては、好きなモノは好き。イヤなモノはイヤでそれは絶対…、それの何がいけないの?)

そんな2人の前に、魔物達が立ちふさがります…。魔物のむれの中身は、…ダークエルフちゃんねことばーばりんちゃんねこ2体でした。

…「現れましたね、さぁおしおきの時間ですよ!!」

「あ〜メンドくさ…、今そんな気分じゃないんだよね」

神官マルミは「ねこの手も借りたいメイス」と「セラミックの丸盾」を、魔女ケレナは「ビホルダーの杖」をそれぞれ構えます…。

今日は戦士クリムはいませんから、…2人の力だけで立ち向かわなくてはなりません。

…「アハハ、思い知りなっ!」

神官マルミに向かって…、ダークエルフちゃんねこは矢を放ちました。

「キャッ、つ、強い…」

「セラミックの丸盾」で何とか防御する神官マルミですが、…ダークエルフちゃんねこの放つ矢は。…想像以上に重く、弾き返しはしたモノの手がしびれてしまって力が入りません。そんな神官マルミの様子を…、魔女ケレナはだまって見てゆます。

「何なさってるんですか、早く魔法の呪文を唱えて下さい…!!」

首を横にかしげて、…魔女ケレナはいいました。

…「あれっ、アンタ助けて欲しいワケ。それならこれまでのおわびが必要よね…、誠意ってヤツ?」

魔女ケレナのゆい分は、神官マルミには信じられません…。普段の道中で仲良くは出来なくとも、…戦いの最中までいじわるするなんて信じられないと想ったのです。しかし…、魔女ケレナの余裕もそこまででした。ばーばりんちゃんねこが、2体とも魔女ケレナに向かって来たのです…。

「バカッ、…こっち来んな!」

…魔法の呪文を唱える間もなく、魔女ケレナは走って逃げ回りました。みなさんもご存知の通り…、ばーばりんちゃんねこはそんなに手強い魔物ではありません。それでも力の弱っちい魔女ケレナにとっては、マトモに戦える相手ではなかったのです…。

「観念しろ、…がお〜にゃ!!」

…2体のばーばりんちゃんねこは魔女ケレナが逃げ回るのを、面白がって追い回しました。ちょ〜どその頃…、ダークエルフちゃんねこが手持ちの矢を全て射ち尽くしたトコロです。

「マルミ、こいつらの足を止めてくれっ…。その間に、…魔法の呪文を唱えるから」

…しかし、神官マルミは。

「あの…、私ちょっと手がしびれちゃって。とてもとても、"ねこの手も借りたいメイス"なんて振れそ〜にありません…」

ギラギラした目で、…魔女ケレナは神官マルミをにらみつけました。…、果たして。こんなコトで本当に魔物達をやっつけられるんでしょ〜か?

 

生きてゆたいと初めて想った

ぼくはですね、…ずっと早く死んでしまいたかったんですよ。

…生きてゆるのが苦しくて、でも自殺はしない。

「苦しくても生きるのは義務だ…」、そ〜考えてゆたからです。

小学生の5、6年生の頃、こ〜思ってました…。

「親父とお袋が出会わなければよかったんだ、…そ〜すればぼくが産まれるコトもなくて。…それなら、こんなに苦しまなくて済んだのに」って。

多分…、ずっとうつだったんでしょ〜。

それからも、生きるのを義務として背負って…。

少しでもラクになりたくて、…「世の為人の為に生きればラクになるか?」と。

…無我夢中で悩み続けて、それがこの度。

「Garage-bop on DJ春雨うどん show」を完成させた時…、生まれて初めて。

「生きてゆたい」、と希望が持てたんです…。

だからそんなモンかも知れません、…生きるコトに悩まれてる方の。

…せめてものご参考にでもなれば、と一応書き記しておきますね。

どらねこクエスト〜はらペコ勇者の大冒険!!〜 その24

戦士クリムを先頭に、…神官マルミ、魔女ケレナの3人の旅は続きます。

…しかし、神官マルミと魔女ケレナのいがみ合いは日に日にエスカレートしてゆきました。

ある日…、3人はテントを張りキャンプします

「あれマルミ勉強してるの、何の本…?」

折りたたみのイスに腰かけて熱心に本を読む神官マルミに、…戦士クリムは声をかけました。

…「はいこれは、ねこ聖書"オー・ラロルの足音"とゆって。と〜っても尊い本なんです…、私ももっと勉強して理力に磨きをかけないといけませんから」

そこへたまたま通りかかった魔女ケレナが、キツい一言をお見舞いします…。

「ホントに才能あるなら、…勉強なんかしてないで自分で創意工夫すれば?」

…それを聞いた神官マルミの心は、パチパチ燃えあがりました。

また…、別なある日。戦士クリム達勇者のパーティが、魔物のむれをやっつけて一息吐いていると…。やすんでいる戦士クリムと神官マルミをよそに、…魔女ケレナはいそいそと魔物の落としたムギ袋を回収します。…そんな魔女ケレナの背中に、神官マルミはしみじみ語りかけました。

「見て下さいクリムさん…、あの魔女さんの憐れな生き方を。彼女は人生の価値をお金にしか見出せないんです、あぁねこ女神"オー・ラロル"さま迷える魔女をお導き下さい…」

魔女ケレナは、…獲物を狙うタカのよ〜に鋭く神官マルミをにらみつけます。

…間にはさまれた戦士クリムは、本当にタイヘンでした。心労に心労が重なり…、何だか食欲が湧きません。いつもならどんぶり3杯は食べるのに、今日は2杯ちょっとしか食べられなかったのです…。そんな戦士クリムを心配して、…神官マルミは穏やかに一声かけました。

…「クリムさん、何だか今日は食欲がないみたいですね。悩みゴトがあるなら仰って下さい…、私でよければお話伺いますよ」

戦士クリムが黙ってゆると、魔女ケレナは舌打ちして…。神官マルミにハッキリ聞こえるよ〜に、…つぶやきます。

…「デリカシーないわよね、フツー悩んでる時ってソッとしておいて欲しいモンじゃない?イヤね…、お節介で」

戦士クリムをはさんで、神官マルミと魔女ケレナの視線がぶつかりバチバチ火花を飛ばしました…。

そんな2人と毎日過ごしているので、…戦士クリムの気はドンドン重たくなって来ます。…しかしそんな戦士クリムも、ある日決心しました。

…「よぉ〜し決めた、今夜はすき焼きにするよ!!」

神官マルミと魔女ケレナは…、ハトが豆鉄砲くらったよ〜な表情です。

「え、えぇ…。クリムさんがそ〜仰るなら、…私は構いませんが」

…「アタシお肉はあんまり好きじゃないんだ、お野菜たっぷりにしてよ」

2人に向かって…、戦士クリムは買いモノカゴを突き出しました。

「じゃ、2人で買い出しいって来て…。ぼくはお出汁とか、…準備してるから」

…「えぇ〜!」

2人はそろって大きな声をあげ…、息を合わせたよ〜にソッポを向きます。それでも戦士クリムの決心は、ゆらぎません…。

「ダメだよ、…そんなコトゆったって。…ぼくこれまで、ずっと2人のワガママ聞いて来たんだから」

戦士クリムの勢いに押し切られ…、神官マルミと魔女ケレナはしぶしぶ買いモノカゴを手に買い出しに出発します。

実はこれは、戦士クリムの秘密の作戦なのでした…。例え仲が悪くとも、…一つのお鍋をつつけば。…たちまち、仲良しになってしまうとゆ〜。

 

どらねこクエスト〜はらペコ勇者の大冒険!!〜 その23

髪の毛を片手でかきあげる魔女ケレナ、長い髪の毛がフワリと舞います…。

「お二人さん見たトコ…、ど〜やらアタシと同じ旅の途中みたいね。…もし何なら、アタシが仲間になってあげなくもないわ」

戦士クリムの顔が、…パッとほころびました。

「ホント…!!?助かるよ…、さっきみたいなのがまた起きないとも限らないから」

…一方神官マルミの心中は複雑です、魔女ケレナの何とな〜くうえから目線なゆい方が気に入りません。

「でも条件があるよ、…魔物達を倒したあとに落とすムギ。あれを毎回、半分はアタシにちょうだい…。まぁそれだってアタシの才能を考慮すれば…、安過ぎるケド」

…ビックリする、神官マルミ。

「ダメです、…そんなの絶対許せません!みんなで戦ってるんですから、公平にわけないと…。そ〜でしょ〜…、クリムさん?」

…振り返って戦士クリムに詰め寄る、神官マルミ。

「えっいや、…ぼくはどっちでもい〜かな〜なんて」

そんな2人のやり取りを見て、魔女ケレナは背を向けました…。

「モノの値打ちもわからないおバカさんを…、相手にしてるヒマは。…アタシにはないの、申し訳ないけれどアタシの腕を買いたい人なんて。いくらでもいるから、…それじゃせいぜいがんばってね」

立ち去ろ〜とする魔女ケレナの腕を、戦士クリムは取って引きとめます…。

「待ってケレナ…、わかったこ〜しよ〜。…魔物達をやっつけたムギは、半分ケレナが取る。で1/3をマルミにわけて、…残りをぼくがもらう。それで、い〜ね…?」

魔女ケレナは深緑の髪を…、手ですいてとかしました。

…「まあまあものわかりがい〜じゃない、よく考えれば大儲けだってわかるわよ。アタシにとってはツラいわ、…このあり余る才能をこんなに安売りしてるんだから」

全然納得出来ない神官マルミは、戦士クリムに向かって抗議します…。

「ダメですったら…、私はお金を問題にしてるんじゃありません」

…魔女ケレナは、イライラを隠さず神官マルミを指差しました。

「アンタ、…クラスは何?例えば、巫女とかだったりするワケ…?」

魔女ケレナが何をいいたいのかわからず…、神官マルミは普通に答えます。

…「あの、神官ですよ」

背中をのけ反らせて、…魔女ケレナは笑います。

「うわっ、マジダッサ…!!神官なんてただのお荷物なのに…、アンタ本気でゆってるの?」

…ピキッと音を立てて、神官マルミの形相が一変しました。

「あ・な・た、…ちょっと失礼にも程があるんじゃありませんか〜!」

怪しいステップを踏んで、神官マルミはこれまで聞いたコトのない不思議なお経を唱え始めます…。それを見たケレナも…、すぐに身構えます。

…「アンタやる気、い〜わこのケンカ買ってあげよ〜じゃない。神官なんて、…グズでのろまな役立たずだって証明してあげる!!」

魔女ケレナも体をくねらせ、魔法の呪文を唱えました…。

「わかった…、わかったー!!」

…おなかの底から、戦士クリムは大きな声を出します。

「魔物達の落とすムギは、…3人で仲良く三等分する。い〜ね…!?」

さっきの形相はどこへやら…、神官マルミはケロッとこ躍りしてゆました。

…「さすがクリムさん、そ〜ですよがんばってるのはみんな一緒ですから」

戦士クリムはすかさず、…ムクれてる魔女ケレナに耳打ちします。

「あのねケレナ、半分に足りない分はあとでぼくからこっそり渡すから…」

クールに笑う…、魔女ケレナ。

…「それならい〜わ、アンタなかなか見ドコロあるじゃない。アンタなら話がわかりそ〜だし、…一緒に旅してあげる」

そ〜ゆって魔女ケレナは、戦士クリムの背中をバシッと叩きました…。こ〜して三人の旅が始まります…、しかし戦士クリムの胸のウチは。…モヤモヤして晴れませんでした、何しろ共に旅をしてるとはいっても。神官マルミと魔女ケレナは、…目も合わせないのですから。

 

 

どらねこクエスト〜はらペコ勇者の大冒険!!〜 その22

…「やぁ〜、これでど〜だ!!」

ゾンビちゃんねこを次々倒す、…戦士クリムと神官マルミ。ここはあの「福々軒」のあった海岸から、だ〜いぶ西に進んだトコロ。2人は大きなテルム大陸の東西を結ぶ、「シルク・ど〜ろ」を旅してゆました…。その途上で…、メイジちゃんねこのむれに襲われたのです。…戦士クリムと神官マルミを取り囲むメイジちゃんねこのむれは、次から次へとゾンビちゃんねこを喚び出しました。倒しても倒しても現れるゾンビちゃんねこに、…さすがの2人も疲れの色がうかがえます。

「ど〜しましょ〜クリムさん、これではキりがありませんね…」

「本当だ…、このままだとちょっとマズいな」

…背中合わせになって、戦士クリムと神官マルミは息を整えました。その間にも、…ゾンビちゃんねこはその数を増しています。

「な〜か〜ま〜にな〜れ〜、ゾンビ暮らしは楽し〜ぞ〜…」

決心する戦士クリム…、一か八かの突撃を敢行しメイジちゃんねこの撃破を試みるのでした。…戦士クリムは、背中越しに神官マルミにその作戦を打ち明けます。

「そんな、…危険過ぎます。クリムさんだって、タダでは済みませんよ…!」

「ぼくなら大丈夫…、それにこのままじゃ2人共危ない。…ぼくに任せて、マルミの"そ〜さん"が合図だよ」

大いに迷う神官マルミでしたが、…仕方ありません。この状態ではとても勝ち目はない、とわかり切ってゆたからでした…。

「わかりましたやってみましょ〜…、ぞ〜さんぞ〜さん」

…神官マルミがおしりを振り始めると、どこからともなく聞いたコトのない声が響きます。

「そこのお二人さん早く伏せな、…巻きぞえをくうよ!!」

「えっ…」

状況が飲み込めず…、神官マルミは呆然としていました。

…「マルミ、伏せるんだ!」

とっさに戦士クリムは、…神官マルミにおおい被さるよ〜に地面にうつ伏せになります。

「魔物どもくらいなっ、雷のタムカン…!!」

空に黒い雲がゴロゴロと渦巻き…、辺り一面に切り裂くよ〜な稲妻が何本も落ちました。

…「ぎにゃ〜んやっつけられちゃった、"メギムトゥ"さまごめんなさい」

メイジちゃんねこもあれだけゆたゾンビちゃんねこも、…アッとゆ〜間に全て方がついてしまいます。戦士クリムが顔をあげると、1人の魔女ネコミミ娘が立っていました…。立ちあがった戦士クリムは…、お礼をいお〜と左手を差し出します。

…「危ないトコロをど〜もありがと〜、ぼくは戦士クリム」

しかし戦士クリムの話をさえぎる、…魔女ネコミミ娘。

「そんなコトより、報酬のハナシしてもゆい…?今回の戦いは…、アタシが全部やっつけたんだから。…ヤツらの落とした362ムギ(お金の単位)は、全部アタシのモノで構わないわよね。ど〜、…文句ある?」

面くらった戦士クリムは、ど〜返事したモノかよくわかりません…。

「えっうん…、それはゆいんだケド」

…それを聞くと魔女ネコミミ娘は、それきりあいさつするコトもなく魔物達の落としたムギ袋を拾い始めました。それが、…神官マルミにはかちんと来たのです。

「あの失礼ですけれど、お名前をお教え願えませんか…?お礼も…、まだキチンと済んでませんし」

…本当に聞こえないのかそれとも聞こえないフりをしてるのか、魔女ネコミミ娘はこちらを振り向きません。

「あ、…の!失礼ですが、お名前を…!!」

魔女ネコミミ娘は…、長い髪をなびかせて振り返りました。

…「マジメンドくさっ、アタシの名前は魔女ケレナ。魔物達を狩る旅をしてる天才魔法使い、…ど〜これで満足!?」

そのゆい方が、また神官マルミの神経を逆なでするのです…。

 

どらねこクエスト〜はらペコ勇者の大冒険!!〜 その21

ここは、「にゃザードリィの地下迷宮…」戦士クリム達勇者のパーティが訪れた…、「福々軒」のある海岸から遥か遠く離れた無人島。…ここの地下77階に、巫女サヘラは幽閉されてゆました。暗く汚くて光も差さず、…な〜んてコトありません。キレイなベッドがあって、エアコンも完備…。モチロンバスとトイレは別々で…、お風呂には追い焚き機能もついてます。…何と窓も開けて、魔法の風景が眺められるのでした。巫女サヘラは部屋の中心に、…ねこ女神「オー・ラロル」さまの象徴。「虹の水晶石」をすえて、一日に何度もお祈りしながら割と悠々自適に暮らしています…。お茶を淹れよ〜とキッチンでお茶を沸かしてゆると…、チャイムがなりました。

…「は〜い、どちらさまでしょ〜か?」

巫女サヘラが返事をすると、…ドアが開き女帝ゾフィネーヌが雷の悪魔ねこ「カミマル」をともなって入って来ます。

「またあなたですか、何度訪ねて来たって同じです…。"神さまの焼きさんま"は…、地獄の破壊ねこ"メギムトゥ"の為になんか絶対焼きませんから!!」

…何事か企んで、女帝ゾフィネーヌはニヤリと笑いました。

「フフン、…まぁ強情を張るでない。今日はい〜話を伝えに来たのだ、ど〜だお前は女王になりたくないか…?」

黙ってゆる…、巫女サヘラ。

…「もしお前が"メギムトゥ"さまの為に焼くのなら、一つの国をお前にやろ〜。そこでお前は女王として君臨し好きにやれる、…ど〜だい〜話だろ〜」

キッと女帝ゾフィネーヌを、巫女サヘラはにらみつけます…。

「私は国なんかいりません…、それより早くキトランの村に帰して下さい!」

…それを聞くと、雷の悪魔ねこ「カミマル」はツまらなそ〜に舌打ちしました。

「わかった、…それならキトランの村を抱く。メルマク山を、魔法の力で全て金塊に変えてやる…。そしてそれを…、すべてお前のモノに」

…体を怒りで震わせる、巫女サヘラ。

「ふざけないで下さい、…よりにもよって神聖なメルマク山をそんなくだらないモノに!」

イライラしたよ〜に、雷の悪魔ねこ「カミマル」は手にしたむちをヒュンと鳴らします…。

「だからアタイがゆったろ…、こ〜ゆうヤツは説得したって時間の無駄なんだよ。…体に覚えさせなきゃダメなのさ、そ〜すりゃすぐい〜子になるんだ」

静かに目を閉じる、…女帝ゾフィネーヌ。

「私の誠意は伝わらないらしいな、こ〜なっては仕方ない…。"カミマル"に任せるとしよ〜…、だがしかし」

…雷の悪魔ねこ「カミマル」は、恍惚とむちを舌なめずりしました。

「へへ、…そ〜こなくっちゃあ。アタイは、こ〜ゆう意地っ張りが大好きなんだ…。初め強く抵抗するヤツ程…、おとなしくなれば可愛いモンさ」

…ドアを開けて、女帝ゾフィネーヌは振り返ります。

「"カミマル"よ、…やり過ぎは禁物だ。その娘は、地獄の破壊ねこ"メギムトゥ"さまの為に"神さまの焼きさんま"を焼く大切な体…。壊してしまっては元も子もない…、くれぐれも自重せよ」

…女帝ゾフィネーヌは部屋を去り、あとには雷の悪魔ねこ「カミマル」と巫女サヘラが残されました。

「あなた、…一体ど〜するおつもりなんですか!」

舌をダラリとさせて、雷の悪魔ねこ「カミマル」は巫女サヘラに告げます…。

「だからいったろ…、アタイのお愉しみさ。…い〜子だから、出来るだけ抵抗しておくれ。お前が抵抗した分だけ、…それをへし折る愉しみが増えるんだから!!」

巫女サヘラは、てのひらを振りあげました…。

「おおっとおイタはいけないよ…、ホルト・ルドランゴ!!」

…雷の悪魔ねこ「カミマル」が、魔法の呪文を唱えると。巫女サヘラの体に赤い輪が巻きついて、…身動きが取れなくなります。

「や、やめて下さい…」

再び魔法の呪文を唱える…、雷の悪魔ねこ「カミマル」

…「さて、どこまで耐えられるかな?」

すると手にしてゆたむちが、…クックーシカの羽毛に変化したではありませんか。巫女サヘラも、ちょっとビックリでした…。

「えっ…、あの〜それは?」

…クックーシカの羽毛を掲げると、雷の悪魔ねこ「カミマル」は叫びます。

「これでもくらえ、…そ〜れそれそれ!」

雷の悪魔ねこ「カミマル」は、クックーシカの羽毛で…。巫女サヘラの足の裏を…、くすぐり始めました。

…「アッ、ダメ!!やめて下さい、…ハ〜ッハッハ」

巫女サヘラの足の裏を、雷の悪魔ねこ「カミマル」はクックーシカの羽毛でしつように責め立てます…。

「ど〜だ…、思い知れ。これはお前への罰なんだ。…アタイの気が済むまで、思い知らせてやる」

笑い過ぎて、…涙を流す巫女サヘラ。

「ハッハ、ア〜ッハッハ…!!私足の裏ダメなんです…、誰かクリム助けて〜!」

…巫女サヘラの絶叫が、「にゃザードリィの地下迷宮」にこだましました。

 

どらねこクエスト〜はらペコ勇者の大冒険!!〜 その20

勇者のパーティをその背に乗せた、…二羽の怪鳥クックーシカは。…大きな翼を広げ、ゆったりと海岸線を流してゆます。大きなため息を吐く…、盗賊カンちゃん。

「はぁ〜結局終わってみれば、全て骨折り損にゃあ〜…」

クックーシカの一羽の手綱を取る盗賊カンちゃんは、…サメザメと涙を流しました。…そんな盗賊カンちゃんの様子を見て、戦士クリムと神官マルミは何とか励ましたいと。想いましたが…、かける言葉が見当たりません。と突然、チィちゃんとミィちゃんが思わぬ発見をします…。

「あ、…ラーメン屋さんにゃん!!」

…「おなか減ったにゃ、食べたいにゃんボス!」

しかしそれを聞いても…、盗賊カンちゃんはどこか遠くを見詰めていました。戦士クリムはこれを、「チャンスだ」と捉えます…。「元気の出ない時は美味しいモノを食べるのが何より」、…と考えたからでした。

…「カンちゃん、クックーシカを降ろそ〜。ぼくもおなか空いた…、あそこで夕ごはんにしよ〜」

ハッと我に帰った、盗賊カンちゃんは…。

「にゃにを、…のんきなコトを」

…とつぶやきますが、戦士クリムの意見に従いクックーシカをラーメン屋さんの前に着陸させます。ラーメン屋さんの名前は…、「福々軒」5人がのれんをくぐると、「はいらっしゃい!!」と威勢のゆい声が響きました…。戦士クリムは、…チャーシューメン大盛り二人前。…神官マルミは、チャーハン(小)サイズ。盗賊カンちゃんは…、麻婆豆腐定食。チィちゃんとミィちゃんは、2人で味噌ラーメン一人前です…。テーブルに突っ伏して、…お経のよ〜にブツブツ唱える盗賊カンちゃん。

…「何であの時、初めからクックーシカに。海賊のお宝を積まなかったんにゃ…、なんでにゃろなんでにゃろ」

戦士クリムと神官マルミは、あまりに気落ちする…。盗賊カンちゃんを、…何とか励まそ〜としました。

…「どっちにしたって、あんなにたくさんの財宝は運び出せなかったよ」

「そ〜です…、みんな無事だったんですから何よりじゃありませんか」

そ〜こ〜する間に、注文した料理が次々と運ばれて来ました…。

「カンちゃんほら料理が運ばれて来たよ、…いただきま〜す!」

…チャーシューメンを一気にズルズルっとすする、戦士クリム。

「んっ…、こりゃ美味しいぞ!!」

神官マルミも、チャーハンを口に運びます…。

「ホンット、…いい塩梅の味加減ですね」

…チィちゃんとミイちゃんも、お汁を少しこぼしながら。味噌ラーメンを自分のお椀によそって…、食べ始めました。

「美味いっ、にゃん…!!」

「ボスも食べてみるにゃ、…美味しいんにゃから」

…盗賊カンちゃんもブツブツゆいながら、麻婆豆腐定食にれんげを伸ばします。

「ん…、こ、こりゃ美味いにゃ!」

本当は、おなかがペコペコだった盗賊カンちゃん…。も〜夢中になって、…アッとゆ〜間に麻婆豆腐定食をたいらげてしまいました。…そして盗賊カンちゃんは、シアワセそ〜におなかをポンッと叩きます。

「まぁ…、過ぎたコトにくよくよしても始まらにゃんから」

そんな盗賊カンちゃんを、チィちゃんとミィちゃんもはやします…。

「ボス、…そ〜にゃんにゃ。…次のお宝が、"うひょねこ団“を待ってるんにゃ!!」

「そ〜にゃそ〜にゃ…、次のターゲットは何にゃボス!?」

イスをガタンと倒し、盗賊カンちゃんは立ちあがりました…。

「そ〜にゃ、…我ら"うひょねこ団"の本当の狙いは。…伝説の秘宝"オーマ・ノ・マグロ"、"オーマ・ノ・マグロ"を手にするその日まで。豪邸にゃんかに…、住んでる場合じゃないんにゃ〜!!」

パチパチ拍手して、チィちゃんとミィちゃんは盗賊カンちゃんをホめそやします…。

「"オーマ・ノ・マグロ"の、…解体ショーを演るんにゃ!」

…「ホントに、おまんじゅうより美味しいのかにゃあ?」

がま口から3人分のお勘定を取り出し…、盗賊カンちゃんはテーブルのうえに置きました。

「チィちゃんミィちゃん、さぁゆくにゃ…。一日も早く、…"オーマ・ノ・マグロ"を独占してこそ。…"うひょねこ団"は、世界一の悪党と呼ばれるに相応しくなるんにゃ!!」

チィちゃんとミィちゃんも…、席を立って盗賊カンちゃんに続きます。戦士クリムと神官マルミを振り返る、盗賊カンちゃん…。

「クリム、マルミ、…まぁ世話になったとゆ〜か。…お世話したんにゃ、お礼ではにゃいが。"うひょねこ団"手下3号と4号の地位は…、空けといてにゃるんにゃ。もし食っていけなくにゃったら、手下ににゃったらゆいにゃ…。それではさらばにゃ、…にゃ〜にゃっにゃっにゃ!」

…調子のゆいコトばかり吹いて去った盗賊カンちゃんに、戦士クリムと神官マルミは顔を見合わせて笑いました。