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意気地アリ…? 2

天神様は思慮深く、話を切り出しました。
天神様「ところで、ルシファー殿。今度の、天国攻めの件なのだが…。」
ルシファーは、心躍りました。
ルシファー「竜王はどうだ、動くか?」
天神様は、嬉しそうに頷きました。
天神様「動くとも。我々は同じ志の元にある、と返事してきた。だが、我等に応ずるのは、竜王ら海の者達だけではない。貴君はまだ、知らんだろう…。坂田金時という、勇者について!」
その時、天神様の配下の者が、急に扉を開けました。
天神様「無礼者!時と場所を、弁えんか!」
配下の者は、慌てた様子で報告しました。
配下「大変です、天神様!天使が一人、この鳳の城に向かって、飛んできます。」
天神様は、驚きました。
天神様「何だと!まさか、こちらの動きが漏れているのか?いや、そんなはずはない…。それに、一人だと?たった一人だと言うのか。それは、使者ではないのか?」
配下の者も、測りかねているようです。
配下「いえそれが、こちらからの呼び掛けには応ずるのですが、妙に間延びした調子で…。それに、目的を一切明かさないのです。手には、何やらバスケットの様な物を持っていて、それが何なのかも、分かっていません。」
天神様は、合点がいった様でした。
天神様「そうか、わかったぞ!そのバスケットに隠されているのは、爆弾なのだ。恐らく、我々の動きがどこかからか漏れていて、天国攻めの計画を知った。そして先制攻撃に、憐れな天使を犠牲にして、自爆攻撃を敢行させるつもりなのだ!こうしてはおれん。すぐに天の戦車隊を、発進させろ。決してこの城に、近づけさせてはならん!」
配下の者も、一瞬で状況を理解し、緊張が走りました。
配下「了解しました。直ちに戦車隊を、発進させます。」
ルシファーは、何も口にしませんでしたが、内心はワクワクしていて、どんどん大事になればいいと、笑っておりました。
その時、間延びした、なんとも間抜けな声が、響き渡りました。
天使「ルシファ〜様ぁ!ルシファ〜様ぁ!」
ルシファーは、嫌な予感がしました。
ルシファー「あの声は、まさか…。」
声は、続けて、こう伝えました。
天使「あなたの恋人。あなたの恋人であります、コピンちゃんで、ございますぅ〜。どうか、可愛がってやって、くださいまし〜。」
ルシファーは、舌打ちして叫びました。
ルシファー「あのバカだ!天神よ、即刻戦車隊を派遣し、あのバカを撃ち墜としてやれ!あのバカは、いつも厄介な事態を巻き起こす。それが、鳳の城のためでもあるのだ!」
天神様は、妙に焦っているルシファーを、不思議そうに眺めておりました。

コピンは、天神の配下の者に案内され、ルシファーの部屋へと、やって来ました。
コピン「ありがとうございます、ありがとうございます。ルシファー様の愛しい恋人であるこのコピンちゃんを、丁重に扱って下さって、誠に感謝しております。」
コピンは配下の者にに、やたらと恭しく、頭を下げました。
ルシファーはきつい口調で、問い詰めるように言いました。
ルシファー「どうやって、私がここにいることを知った!?誰から、聞いたのだ!」
コピンは、微妙な表情を浮かべて、言いました。
コピン「あらあらあらあら、ご挨拶もなさらないなんて、コピンちゃん、とっても悲しく思います、ルシファ〜様。敵味方に引き裂かれた、愛し合う二人の、ひ〜っさしぶりぶりの再開じゃあ、ありませんか。このコピンちゃん、ルシファ〜様に今すぐ抱き締めてもらいたくて、胸がウズウズ、しておりますですのよ。」
ルシファーは、もう吐きそうでした。
ルシファー「人の話を聞け!そして、質問に答えよ!貴様、誰から聞いたのだ?」
コピンは、微妙な表情で言いました。
コピン「それはもちろん、我らの尊ぶべき師、マイスター・キリストによって、もたらされた情報に、決まっていますでしょう、ルシファ〜様?ですから、今すぐ抱き締めて、下さい!やだ、言っちゃった。コピン、恥ずかしい!」
ルシファーは、げんなりしました。