2014-11-01から1ヶ月間の記事一覧

真夏の夜の夢 4

伝次郎は、ビフテキを十皿は、食べたでしょうか。いい加減、お腹も膨れてきました。伝次郎「うぅ、もう食えねぇだ!いや〜食った、食った。おら一生分の肉を、一晩で平らげただ。もう肉なんて、見るのもごめんだべ!しかし人間っちゅうのは、不思議なもんだ…

真夏の夜の夢 3

伝次郎の席にも、豪華な料理が運ばれてきました。伝次郎「こりゃあ、何だべ?これが料理だって、言うだか…。」熱い鉄板の上で、分厚いステーキ肉が、ジュウジュウと音を立てて、焼けていました。伝次郎「鉄板の上で、何かが焼けてるのは、おらにもわかるべ。…

真夏の夜の夢 2

伝次郎は、広いホールに案内され、そこで席に着きました。辺りを見渡すと、肌の白いの黒いの、目の青いの茶色いの。その他にも、戦国時代風の甲冑を着けた侍や、三国志に出てくる武将、それにスパルタの兵士など、様々な人々が入り混じっていました。中には…

真夏の夜の夢 1

今より昔、太平洋戦争の頃の、お話です。場所は、東南アジアの日本軍の、陣地。そこに、伝次郎という名の、若い兵隊がおりました。その頃、日本軍は劣勢で、物資が行き届いて、おりませんでした。その為兵隊さんたちは、勇ましく戦っておりましたが、皆お腹…

かぐや姫 後編

二人の生活は、とってもラブラブでした。 かぐや姫「はい、あなた。あ〜ん。」 名無し「もぐもぐ、うん、美味しいよ。君が作ってくれるものは、何でも美味しい。ぼくは、幸せだな。」 かぐや姫「うふふ。結婚って、とっても素敵!こんなに、素敵な事だとわか…

かぐや姫 中編

かぐや姫は、上座へと座り、落ち着いた様子で、話し始めました。 かぐや姫「安倍右大臣様、ご機嫌麗しゅう存じます。遠いところをはるばる、よくいらっしゃいました。」 安倍「ほう、噂に違わぬ、美しさ…。おい、こう伝えろ、決まり切った前置きや、挨拶など…

かぐや姫 前編

昔々あるところに、おじいさんとおばあさんが、住んでいました。 おじいさんは山へ入り、竹を取るのを、生業としていました。 ある日おじいさんが、山へ分け入っていくと、不思議な輝きを放つ、竹を見つけました。 おじいさん「はて、これは不思議な竹だ。こ…

金太郎 後編

それから、十年の月日が経ちました。 熊八の洞穴に、大きな声が響き渡りました。 金太郎「おい、熊公!俺だ、俺のこの声を、お前は憶えているか!?」 熊八は、片足を引き摺りながら、洞穴の入口へと、向かいました。 熊八「一体だれだ?全く騒々しいったら…

金太郎 中編

ある日、賢い子ギツネが、金太郎に相談を、持ちかけました。子ギツネ「金太郎さん、金太郎さん。この足柄山の奥深くに、一つの温泉があるのを、ご存知ですか?」金太郎「何だ、子ギツネ。そんな事は、俺は知らん。大体、風呂なんぞに浸かって、何が楽しいと…

金太郎 前編

昔々あるところに、男の子とそのお母さんが、住んでいました。男の子の名前は、金太郎と言います。お母さんは、一人息子の金太郎を、それはそれは大事に育てました。ある時お母さんは、金太郎に、とても大きな腹掛けを、与えました。お母さん「金太郎や、そ…