アーシャは…、墜落したメカ・ブラックドラゴンのコックピットから。気を失った、ボヘムを救出します…。
「プイプイ」、…ぺぺが倉庫で見つけてくれた長めのロープで。…も〜これ以上悪さをさせないよ〜、ボヘムをぐるぐるに縛りました。
「ぺぺ…、ど〜したらゆいんだろう?ボヘムは身動きが取れなくても、呪文を唱えてモンスターを喚び出すかもわからないし…」
「口をふさげば(殺してしまえそんな意味ではありませんよ)」とも、…アーシャの頭をかすめましたが。…そこまで、手荒な真似をするつもりはアーシャにはありません。
「プイプイ」…、ぺぺは気楽に答えます。
「そ〜よね、一度タマラン村に戻りましょう…。村長さんや誰か村の人が、…"何か"ゆい知恵をお持ちかもしれないし。…ぺぺ、ボヘムを運んでくれる?」
ぺぺはぐるぐるに巻かれたボヘムを担ぐと…、アーシャと共に「竜の角」を降ってゆきます。
「あ村長さん、いらっしゃってたんですか…?」
ぺぺが破壊した、…「竜の角」の入り口に村長さんが頭を丸めた男と共に二人を待っていました。
…「村の者がね、アーシャさまがきっと魔法の呪文でお困りになるだろうと。それで…、私は準備をして少し前に到着したんだよ。では、先生よろしくお願いします…」
村長の前に、…頭を丸めた男が一歩前に出ます。
…「そんな、村長さん私は先生と呼ばれる程の者ではありません。伝説の勇者アーシャさま…、お初にお目にかかります。私の名はマヘロ、タマラン村のすぐ近くのお寺で修行してゆる僧です…」
あいさつを受け、…アーシャは(ぺぺも)頭を下げました。
…「この度は、タイヘンなご迷惑をおかけしました。ボヘムのよ〜な堕落僧は…、本来私達僧自身が取り締まるハズを」
少し話が長くなりそ〜だな、とアーシャは思ったので要点を切り出します…。
「あの〜、…魔法の呪文はど〜すれば?」
…マヘロは、懐をゴソゴソやってお札を一枚取り出しました。
「実は…、魔法の呪文を唱えるのは。口ではなく心なのですよ、だからもし…。さるぐつわを噛ませたにしろ、…それは意味がないのです」
…ボヘムの額に、マヘロはお札を貼りつけます。
「これは"禁呪のお札"…、これでも〜ボヘムはモンスターを喚び出せません。ありがとうございましたアーシャさま、ボヘムの身柄は…。私達が責任を持ってお預かりします、…ダオカーナ寺院で厳しく罰していただくとしましょう」
…こ〜してアーシャとぺぺは、村長さんに連れられてタマラン村に帰って来ました。ソーナを助けてもらったタネシとフレルは…、是非自宅でアーシャ達をもてなしたいと願い出ます。
「タネシ、お前さんの気持ちはよくわかる…。だが、…お前さんのおウチにはお客さんをもてなす程大きさはないだろう。…ウチも大して変わらんが、お前さんのトコよりはな。今夜は私のおウチで…、アーシャさまご一行を歓待させていただくとするよ。よかったら、お前さんも来るとゆい…」
アーシャとぺぺは、…ホレロと共に村長さんのおウチでもてなされるコトになりました。
…「そりゃあご苦労だったね、ボヘムはなかなか手強かったワケだ」
ホレロがパイプの火を灰皿に落とすと…、村長の奥さんの声がします。
「みなさん、お食事のご用意が出来ましたよ…!!」
村長さんのおウチのお座敷にアーシャ達が座ると、…も〜お膳は据えられていました。
…「これが、ごはんですか?」
ごはんを初めて見るアーシャはど〜したらゆいかわかりません…、村長さんやタネシ達は2本の棒を器用に操って食べています。
「アーシャはおはしを使ったコトはないだろうから、自分のスプーンとフォークを持っておいで…。それで、…食べたらゆい」
…ホレロさんは、村長さんやタネシと一緒に。
村長の奥さんからお酌してもらって…、「何か」のお魚を突きながら。
お酒、「コマドリの鳴き声」を一杯飲ってゆました…。
縁側に座り、…お庭に積まれた。
…山のよ〜な、サツマイモをモリモリいただくぺぺ。
「アーシャさん…、このお魚は"アジ"ってゆ〜んですよ。味がゆいから"アジ"って呼ばれるぐらいですから、さぁごはんのお供に…!」
村長の奥さんにすすめられて、…アーシャは骨取りしてある「アジ」をフォークでほじり。
…ごはんにのせて、スプーンでパクリ。
「あぁ〜…、美味しい!!」
村長の奥さんも、思わずにっこりのアーシャの反応です…。
「そ〜でしょう、…このごはんは今年とれたばかりの新米ですからね。…こんなに美味しい想いが出来るのは、今だけですよ」
アーシャは…、すぐにごはんをたいらげると。村長の奥さんに、「おかわりください-!」
と、…元気よく告げたのでした。