怒りに燃えて、…戦士クリムは神殿に向かって駆け出します。…途中で邪魔する魔物をバッタバッタとなぎ倒し、ねこ女神「オー・ラロル」の神殿の門まで来るとメイジちゃんねこが立ちはだかりました。ダブダブのえんじ色のローブを…、メイジちゃんねこは頭からすっぽり被ってゆます。
「ここは通さぬ、あきらめて立ち去るがい〜…」
戦士クリムは「どう?の剣」を引き抜き、…その切っ先でメイジちゃんねこを示しました。
…「何だって、邪魔すると許さない!!」
それを聞くと…、魔法の呪文を唱え始めるメイジちゃんねこ。すると、地面が盛りあがり中からゾンビちゃんねこ達が現れます…。
「お〜ま〜え〜も〜、…な〜か〜ま〜にな〜れ〜」
…戦士クリムを、ゾンビちゃんねこ達は取り囲みました。
「何をゆ〜…、ぼくはお前達なんかに負けないぞ!」
戦士クリムは「どう?の剣」を振り回し、アッとゆ〜まにゾンビちゃんねこの群れをやっつけます…。
「きゃ〜ん、…敵わないぃ」
…残ったメイジちゃんねこに、突撃する戦士クリム。
「魔物め…、覚悟するんだ!!」
悔しそ〜に身を震わし、メイジちゃんねこは手にした杖を高々掲げました…。
「おのれくらうがい〜、…炎のヘクトム!」
…戦士クリムに向けて、小さな火の玉が放たれます。メイジちゃんねこは魔力が大したコトないので…、火の玉も小さいのでした。
「怖くないさ、そんなモノ…!!」
「にくきゅう印の大楯」を正面に構えて、…戦士クリムは突っ込みます。…炎のヘクトムは、ぼわんと音を立て「にくきゅう印の大楯」に当たって弾け飛びました。
「これで…、どうだ〜!」
戦士クリムの鋭い一撃が、メイジちゃんねこを捉えます…。
「痛〜い、…"メギムトゥ"さまに言いつけてやる」
…泣きながら逃げてゆく、メイジちゃんねこ。
「よしここはこれでゆい…、待っててくれサヘラ」
戦士クリムは、神殿の中に入っていきました…。どんどん奥へ進むと、…聖堂の真ん中で巫女サヘラが気を失って倒れています。
…「サヘラ、大丈夫かい?」
巫女サヘラに…、戦士クリムは近寄ろ〜としました。
「余計なコト、すんじゃないよ…!」
その足許に、…轟音と共にいなづまが落ちます。
…「一体何者だ!!?」
「どう?の剣」を引き抜き「にくきゅう印の大楯」を構えながら…、戦士クリムは叫びました。
「あたいの名はカミマル、誰もが怖れる雷の悪魔ねこさ…」
戦士クリムの上空から、…ゆっくりと雷の悪魔ねこカミマルが降りて来ます。…雷の悪魔ねこカミマルは、赤いロング・ヘアーに黄色い瞳。身にまとってゆるのはボンテージで…、手にはやはり革のむちをしならせていました。
「雷の悪魔ねこだって、サヘラを一体ど〜するつもりだ…!」
革のむちで地面を打ち、…音を立てる雷の悪魔ねこカミマル。
…「ふん、この娘はマルトム・クルメ城の女帝ゾフィネーヌさまの元へ連れていき。そこで毎日…、"神さまの焼きさんま"を"メギムトゥさまの為に焼くんだよ」
怒った戦士クリムは「どう?の剣」を振りかざし、雷の悪魔ねこカミマルに打ってかかります…。
「そんな勝手なコト、…させるモンか!!」
…雷の悪魔ねこカミマルは、怪しいステップを踏みました。
「ハッ…、バカの一つ憶えってヤツだね」
その途端、いく筋もの雷が聖堂の中に降り注ぎます…。
「うわぁ〜、…何てパワーだ」
…「にくきゅう印の大楯」で戦士クリムは、必死に防ご〜としますが。雷の悪魔ねこカミマルが発生させた雷の威力に…、思わず気絶して倒れてしまいました。
「アンタなんかに何が出来るってゆ〜んだい、この娘はもらっていくよ…」
雷の悪魔ねこカミマルは巫女サヘラを抱えると、…どこかへ消え去ります。…それから、しばらく経ち。
「クリム…、しっかりして!」
仲間の戦士ネコミミ達に囲まれて、戦士クリムはよ〜やく目を覚ましました…。
「ハッみんな、…サヘラはサヘラはど〜したんだ!!?」
…仲間の戦士ネコミミ達は、お互いの顔を見合わせるとゆい出しづらそ〜に戦士クリムに告げます。
「それが…、どこにもいないの」
悔しくて、自分に腹を立てる戦士クリム…。
「ぼくに力が足りなかったから、…サヘラはさらわれてしまったんだ」
…そんな戦士クリムを、仲間の戦士ネコミミ達は落ち着かせよ〜としました。
「クリム自分を責めないで…、あなたのせいじゃないわ」
「どう?の剣」を鞘にしまうと、戦士クリムは立ちあがります…。
「いや、…やっぱりぼくのせいだ。…ぼくはこれから旅に出る、サヘラを取り戻すまで決して戻らない」
こ〜して戦士クリムの長い冒険の旅は…、始まりを告げました。