"…神官マルミを先頭に魔女ケレナ、戦士クリムの3人は、「よびケロリン」の音を手がかりに魔物達の居場所を見つけよ〜としてゆました。
「これでグルッと一周ですケド、…何も見当たりませんね」
うしろに続く魔女ケレナと戦士クリムを、神官マルミは振り返ります…。
「そんなハズないんだよね…、"サイクロプスの帽子"もこの辺が怪しいっていってるし」
…両手を腰に当て、首をかしげる魔女ケレナ。
「まさかこの壁の向こうに、…"何か"あるってコトなないよね?」
戦士クリムは、石造りの壁を拳で軽く打ちました…。
「そ〜ゆえばこのグルッと周った壁の向こう側は…、もしかしたら隠し部屋になってるのかもわかりません」
…ハッとして口の前で手を広げる、神官マルミ。
「え〜また調べるの、…アタシも〜ヤだあっちでやすんでる」
魔女ケレナはウンザリしてしまって、背負ってるリュックから「魔法のじゅうたん」を広げて横になりました…。
「じゃあマルミ…、ぼく達2人で調べよ〜。…きっと、どこかに入り口が隠されてるハズだから」
リュックから軍手、ハケ、木づちを取り出して、…神官マルミはトントンサッサと調べます。戦士クリムは「はにゃ〜ぶさの剣」を逆さにし、その柄で壁をブッ叩き始めました…。
それから…、一時間が経って。
…「いや〜ぼくも疲れちゃった、なかなか見つからないモンだね」
「魔法のじゅうたん」でねそべる魔女ケレナのトコロに、…戦士クリムがやって来ます。
「少し休憩したら、"魔法のじゅうたん"にあがりなよ…」
ポリポリ食べてる「みけねこチップス(シャケあじ)」の袋を…、魔女ケレナは差し出しました。
…「ありがと〜、ケレナ」
戦士クリムが「魔法のじゅうたん」にあがると、…土の精霊ノームのお香が焚かれてゆてほんのりお日さまの香りがただよっています。
「それにしても、マルミの根気はホントスゴいね…。あ〜やってず〜っと壁とにらめっこしてるんだよ…、それで何もゆわないし音もあげない。…とてもじゃないけれど、ぼく敵わないな」
魔法瓶の水筒からコーヒーを紙コップに注ぐと、…魔女ケレナは戦士クリムに手渡しました。
「あ〜ゆう地味な作業が、本当に得意なんだと想う…。それも…、才能の一つだよ」
…それから、さらに二時間が経過し。
「ありましたありました、…怪しいトコロ!!」
神官マルミの声に、魔女ケレナと戦士クリムも駆けつけます…。神官マルミは壁を木づちで叩いて見せて…、「ここだけ音が違う」と説明しました。
…「うん、そ〜ゆわれればそんな気もするかな」
「えっ何か違う、…アタシわかんない」
この壁を「稲光の咆哮」で破壊出来ないか、神官マルミは戦士クリムに相談します…。
「ちょっとムリかな…、壁がうすくても一応石だから。…多分、"どう?の剣"が折れてしまうと想う」
ガッカリする神官マルミに、…魔女ケレナが提案しました。
「じゃあさ、こ〜ゆうのはど〜…?アタシが…、炎のヘクトムと雷のタムカンを組み合わせて。…"魔法の爆弾"を作るよ、それならうすい壁なら吹き飛ばせる!」
魔女ケレナは魔法の呪文を唱え始め、…神官マルミにお笑顔が戻ります。