どっか〜ん、…と魔女ケレナの作った。
…「魔法の爆弾」が爆発し、隠し扉は粉々に吹き飛びました。
「やった…、うまくゆった!!」
「大成功…!」
魔女ケレナと神官マルミは、…飛びあがってハイ・タッチします。
…「よ〜し、ぼくは中を調べるよ!!」
「はにゃ〜ぶさの剣」を構えた戦士クリムは…、も〜も〜と煙が立ち込める向こうの隠し部屋の中へ突入しました。
「な、何にゃ、何が起きたんにゃ…」
「トロ〜ルちゃんねこさま、…ど、ど、ど〜しましょ〜にゃ?」
…隠し部屋の中には、トロ〜ルちゃんねことた〜っくさんのばーばりんちゃんねこが隠れていたのです。しかしどの魔物も…、突然起きた大爆発に動揺してあっちへゆったりこっちへ来たりしていました。
「ぼくの名は、キトランの村の戦士クリム…。さぁ、…いざ堂々と勝負だ!」
…動揺する魔物達に喝を入れるよ〜に、戦士クリムは大声で名乗ります。
「え〜い者ども出会え出会え…、やっつけてしまうんにゃ〜!!」
「おにこんぼう」の先端でトロ〜ルちゃんねこは、戦士クリムを指し示すと呼びかけました…。
「了解にゃ、…覚悟するんにゃ」
…「飛んで火に入る、夏のクリムにゃ!」
た〜っくさんのばーばりんちゃんねこが…、一斉に戦士クリム目がけて襲いかかります。しかし戦士クリムは、一歩だって退きません…。「はにゃ〜ぶさの剣」の白刃を閃かせ、…並いるばーばりんちゃんねこ達をバッタバッタと退治してしまいました。…少し遅れて、神官マルミと魔女ケレナも隠し部屋に入って来ます。
「クリムさん無事ですか…、あっそ〜ですよね」
「ばーばりんちゃんねこじゃ、も〜クリムの相手にはなんないんだよ…」
襲いかかって来たばーばりんちゃんねこをみんな退けると、…戦士クリムは「にくきゅう印の大楯」を突き出して告げました。
…「トロ〜ルちゃんねこ、ゆくぞ一対一で勝負を着けるんだってあれ?」
「さ〜よな〜らにゃん…」、何と隠し部屋の奥には。エスカレーターがさらに隠されていて、その扉がしゅ〜と閉まってしまいます…。何とゆ〜コトでしょ〜、…トロ〜ルちゃんねこは戦士クリムの強さに怖れを為して逃げてしまいました。
…「んー、んー」
「"何か"…、人の声が」
隠し部屋の隅からもれる、ネコミミ娘の息づかいに神官マルミが気がつきます…。3人が近寄るとそこには、…「市長の娘さん!!」
…市長の娘さんが、手足を縛られてさるぐつわをかまされていました。拘束を解いてあげると…、市長の娘さんは立ちあがってお礼の言葉を述べます。
「助けて下さってありがと〜、私の名前はミリ…」
ミリちゃんはまだ幼く小学生ぐらいでしたが、…3人が感心するよ〜な丁寧なおじぎをしました。…さて3人は目的である市長の娘さんミリを助け出したのですが、戦士クリムは神官マルミと魔女ケレナに主張します。
「2人共…、ぼくはこ〜想う。このまま悪魔ねこを放置して帰ったら、またミリちゃんのよ〜に…。かどかわされるネコミミ娘が現れてしまう、…だからこのエレベーターの向こうの悪魔ねこを退治しにゆこ〜!」
…その戦士クリムの主張に、魔女ケレナもうなずきました。
「そ〜だね…、それに悪魔ねこをやっつければ。もっとも〜っとお礼してもらえるかも知れないし、アタシはクリムに賛成…。みんなで力を合わせて、…悪魔ねこをブッ飛ばそ〜!!」
…神官マルミは、あごに手を当て思案しています。
「私も賛成なんですが…、ミリさんはど〜しましょ〜か?このまま一緒に先へ進めば、危険に巻き込まれてしまいますし…。私は一度、…メンムの街に戻るべきだと想います」
…首を横に振る、戦士クリム。
「その間に悪魔ねこは逃げてしまうかも…、そ〜だマルミ道順は憶えてるかい?」
神官マルミは、静かにうなずきました…。
「じゃ〜こ〜しよう、…ぼくとケレナはこのままエレベーターの向こうの。…悪魔ねこの元へ向かう、マルミはミリちゃんを送り届けたらすぐ戻って来て」
3人の意見は…、まとまります。
「私が戻るまで、無理はしないで下さいね…」
ニッと笑う、…戦士クリムと魔女ケレナ。
…「ぼくらのコトは、大丈夫!マルミこそ焦らないでね…、途中魔物に出会わないとも限らないからさ」
こ〜して勇者のパーティ一行は、二手にわかれて行動を開始しました…。