どらねこクエスト〜はらペコ勇者の大冒険!!〜 その62

「カミマルゆくぞ勝負だ…、ぼくが相手になるっ!!」

「にくきゅう印の大楯」を体の正面に構えて、聖戦士クリムは突撃します…。

「ハッ笑っちゃうね、…い〜さやってやろ〜じゃないの!」

…雷の悪魔ねこ「カミマル」も、電撃ムチ片手に突進しました。

「ムフフ〜クリムはん…、そ〜はさせまへんで〜。雷のタムカンでも、喰らいなはれ〜…」

突撃してくる聖戦士クリムを、…2体のソーサラーちゃんねこは狙い撃ちにしよ〜とします。

…「クリムさんこれで防いで下さい、う〜さ〜ぎお〜いし〜か〜の〜や〜ま〜」

神官マルミは走ってゆる聖戦士クリムのすぐわきに…、オレンジ色のバリアーを発生させました。

「ありがとマルミ、遠慮なく使わせてもらうよ…」

素早く聖戦士クリムが、…オレンジ色のバリアーに潜り込むと。…上空に湧いた黒い雲から、二筋の「雷のタムカン」が落ちて来ますが。「雷のタムカン」は…、神官マルミの「ふるさと」に弾かれて地面を焦がしました。しかしオレンジ色のバリアー「ふるさと」も、魔法の力に耐えかねて割れてしまいます…。これはソーサラーちゃんねこの魔力が、…とても強力だとゆ〜のもありますが。…「ふるさと」は理力を歌う本人から、離れれば離れる程モロくなってしまうのでした。

「このままでは…、クリムさんが集中攻撃を受けてしまう。私も、がんばらないと…!!」

神官マルミは急いで歌って「ふるさと」を「森のくまさん」で増やすと、…精一杯大きな声を出します。

…「こら、ソーサラーちゃんねこ!悪さばかりして…、私がこれからおしおきにゆきますからね」

駆け出した神官マルミを、ソーサラーちゃんねこ達はにやにや眺めていました…。

「フン、…アンタはんなんて。…ただのザコやおまへんか、ワテらに勝てると。本気で思ってるんでっか…、炎のヘクトム」

それぞれ火の玉を神官マルミに向かって放つ、2体のソーサラーちゃんねこ…。

「クリムさんだって、…いつもがんばってるんですから。…私だって、負けません!!」

神官マルミは「ステンレスの丸盾」を構えると…、炎のヘクトムに向かって自分から走ります。

「キャアッ…!」

「ステンレスの丸盾」でソーサラーちゃんねこの放った、…炎のヘクトムを受け止めた神官マルミでしたが。…あまりの強力な魔法の力に、吹き飛ばされて転んでしまいました。

「ふふん…、やっぱザコやったな。大したコトおまへんで…」

その間魔女ケレナは、…魔法の呪文を詠唱し。…聖戦士クリムは、雷の悪魔ねこ「カミマル」と一進一退の攻防を繰り広げてゆます。

「マルミ…、大丈夫かい!!?」

「何よアンタよそ見なんてして、アタシをナめてんの…!?」

神官マルミを振り返った聖戦士クリムに、…雷の悪魔ねこ「カミマル」の電撃ムチがうなりをあげて襲いかかりました。

…「クリムさん、私なら大丈夫。カミマルに…、集中して下さい」

神官マルミは立ちあがると、土ぼこりを…。パッパと払い、…再び2体のソーサラーちゃんねこに立ち向かいます。

…「しつこいでんねんな、何度やっても結果は同じ。ホレホレ…、炎のヘクトム」

聖戦士クリムのよ〜に、運動神経が優れてるワケではない神官マルミは…。華麗に「炎のヘクトム」を、…かわしたりは出来ません。…またしても神官マルミは、2体のソーサラーちゃんねこの放った火の玉に吹き飛ばされて転んでしまいました。

「何度やっても結果は同じ…、それはコッチのセリフです。私の取り柄は粘り強さ、絶対にメげませんからね…!!」

何と神官マルミは三度、…2体のソーサラーちゃんねこに向かって走り出します。

…「ギョギョ、あんさんちょっとおかしいでっせ!」

これには2体のソーサラーちゃんねこも…、ビックリして動揺しました。神官マルミのがんばりは、聖戦士クリムと魔女ケレナには勇気を贈ります…。

「よぉ〜し、…ぼくだって負けないよ!!」

…「やるジャン、マルミ!」

こ〜して勇者のパーティは…、勢いづいたのでした。