ミラムルの村から、…山道をドンドン登ってゆく戦士クリム。…途中見張りに回っているばーばりんちゃんねことの、小競り合いをその都度制し。遂に…、魔物達の砦に辿り着きます。
「すごい魔物の数だ、これではとても正面からはゆけない…」
魔物の砦には、…ばーばりんちゃんねこがうようよいました。…どこかに侵入口がないか?、と森の茂みに隠れながら戦士クリムは周りを一周します。
「あっ…、あそこだけ窓が開いている!!」
見張りのばーばりんちゃんねこが通り過ぎるのを待って、「えいっ」と窓に飛びつきました…。ジタバタもがいて、…何とか中に潜り込みます。
…「なぁんだ、ここは女子トイレじゃないか」
しかしすぐに…、ばーばりんちゃんねこ達がおしゃべりしながら女子トイレに近づいて来ました。戦士クリムは、慌てて個室に隠れ鍵をかけます…。ばーばりんちゃんねこ達は、…あしゃべりしながらおトイレに入って来ました。
…「この前やって来た、神官にゃケド」
「あぁあいつなら…、地下牢に閉じ込めたにゃ」
「しめた!」と想う、戦士クリム…。ばーばりんちゃんねこがいってしまうのを待って、…おトイレから出ます。…何とか魔物達の砦に侵入したモノの、その攻略は一筋縄ではゆきません。いたるトコロをばーばりんちゃんねこが見張ってゆて…、行動もままならなかったのでした。
戦士クリムは、ちいさなお部屋に入ります…。そこには、…テーブルと冷蔵庫それにソファが設られていました。
…「何だ、休憩室か」
休憩室を戦士クリムがあとにしよ〜とすると…、何と二匹のばーばりんちゃんねこが。今まさに休憩室に入って来よ〜としてゆます、戦士クリムは装備をソファの下に隠すと…。手で髪の毛をぼさぼさにし、…ばーばりんちゃんねこを待ちました。
…「みにゃい顔だにゃ、お前新入りにゃ?」
休憩室に入って来たばーばりんちゃんねこは…、戦士クリムに声をかけます。
「そ、そ〜だにゃ、よろしくお願いだにゃ…」
ばーばりんちゃんねこ達は、…しばらくあくびをしたり。…自動販売機で「みかんミルク」を買って飲んだりして、時間を潰すと戦士クリムにいいました。
「おいっ新入り…、地下牢にこの前捕まえた。神官の様子を見にゆくから、お前も着いて来るんにゃ…」
二匹のばーばりんちゃんねこのあとに着いて、…ろうそくの灯る暗い階段を降りていきます。…イチバン底まで来ると確かにゆました、神官のネコミミ娘が牢屋に閉じ込められてます。神官のネコミミ娘は…、持参したうめおにぎりを食べています。
「あせっても始まりません、ねこ女神"オー・ラロル"さまは困ってるモノを決して見捨てませんから…」
ばーばりんちゃんねこは、…鍵がちゃ〜んとかかってるか確認しています。
…「おまえ、ホントにのんきにゃ」
戦士クリムは…、ばーばりんちゃんんねこが牢屋の鍵を。持ってるのを確認すると、ふところから隠し持ってゆた短剣「こねこのツメとぎ」を取り出しました…。
「お前達ぼくの正体は、お前達をやっつけに来た戦士クリムだ覚悟しろ…!!」
「にゃに〜、…あたし達をだましたにゃ」
…「どう?の剣」さえあれば、ばーばりんちゃんねこなどモノの数ではありませんが。短剣一つでははかばかしくありません…、その様子を眺めながら。神官のネコミミ娘は、持参したお弁当から玉子焼きをツまみました…。
「きゃー、…やられたにゃんにゃん」
…ばーばりんちゃんねこ二匹をみごと退治した戦士クリムは、「牢屋の鍵」を手に入れます。
「今開けるからね…、ちょっと待ってて」
戦士クリムが鍵をかちゃかちゃやるのを見ながら、神官のネコミミ娘は焼きじゃけを口に運びました…。
「助けに来たよ、…ぼくは戦士クリム」
…神官のネコミミ娘は、おっとりと告げます。
「待ってください…、お弁当箱を片づけますから」
あせる戦士クリム、そんなコトをしてる間に…。ばーばりんちゃんねこの新手が現れたら、…防ぎ切れません。…神官のネコミミ娘はそんな戦士クリムをしりめに、お弁当箱を丁寧にきんちゃく袋にしまうと立ちあがりました。
「私の名前は神官マルミ…、ど〜かよろしくお願いします」
戦士クリムは気を取り直し、二人はガッチリ握手を交わします…。