「ぼくはも〜負けない、いくよっシャドウ・クリム…!!」
「はにゃ〜ぶさの剣」を振りあげると…、戦士クリムはシャドウ・クリムに向かって勢いよく駆け出します。…戦士クリムの振り下ろす剣を、やはり剣で受け止めたシャドウ・クリムは驚きました。
「ど〜したんだこいつは、…力がみなぎってる!」
次々と剣撃を繰り出し、戦士クリムはシャドウ・クリムを圧倒します…。しかしシャドウ・クリムは…、ずるく笑いました。
…「くくく、また卑怯な手でやっつけてやる」
勢いにのる戦士クリムに、…シャドウ・クリムはまたしても脚を引っかけます。
「同じ手に何度も引っかかる程、ぼくはバカじゃないよ…!!」
戦士クリムは剣を握ったまま…、拳でシャドウ・クリムの胸を打ちました。…そしてそのまま、逆に脚を払います。
「何だと、…うわっ!」
その場に思わず、シャドウ・クリムは尻もちをつきました…。戦士クリムは黙って…、シャドウ・クリムが立ちあがるのを待ちます。…倒れてる相手を狙うよ〜な、卑怯なコトは戦士クリムは決してしません。
「ナめてるなアタシを、…おのれ許せない!!」
怒って立ちあがる、シャドウ・クリム…。再び戦士クリムと…、剣を絡め合いました。…しかし、2人の力は互角。また砂を投げたりつめで引っかいたりするシャドウ・クリムですが、…戦士クリムは冷静に対処します。
「こ〜なったら、剣の力で押し切ってやる…。くらえ…、稲光の咆哮!」
…じれたシャドウ・クリムは、一気に決着をつけよ〜とパワーをため始めました。
「そ〜はさせない、…稲光の咆哮には隙がある。ぼくは、知ってるぞ…!!」
稲光の咆哮は…、突進する前にわずかですが隙が生じます。…そこを突いて、戦士クリムは「はにゃ〜ぶさの剣」でなぎ払いました。
「うっ、…く、クソゥ」
シャドウ・クリムはかろうじて防ぎますが、大きく体勢を崩します…。
「シャドウ・クリム…、これが本当の稲光の咆哮だ!」
…稲光をまとい、戦士クリムはシャドウ・クリムに突進しました。
「ぐわぁぁ〜」、…「にくきゅう印の大楯」を構えたシャドウ・クリムは後ずさりします。
「勝負を賭けるのは今しかない。これで決めるぞシャドウ・クリム…!!」
距離の開いたシャドウ・クリムを追いかけるよ〜に…、戦士クリムは走り出しました。
…「ふん、またお決まりの必殺技か。い〜だろ〜、…剣の力思い知らせてくれる!」
シャドウ・クリムは一歩、二歩と前へ出て、体を捻ります…。
「灼熱の旋風…!!!」、二つの回転する炎の渦が激突しよ〜としてゆました。…勝利を確信したシャドウ・クリムは、邪悪な笑みを浮かべます。その瞬間、…戦士クリムは跳躍しました。
「転じて、不死鳥の飛翔…!!」
戦士クリムの縦に回転する炎の車輪は…、横に回転するシャドウ・クリムの炎の渦に迫り。…上空から急降下して、渦の中心を斬り裂きます。剣の間に、…大爆発が起きました。引いてゆく煙の中に立っていたのは、今度は戦士クリムです…。
「灼熱の旋風にも弱点はある…、剣の力に驕り高ぶって。…自らの力を過信した、きみの負けだ」
戦士クリムはどこか悲しそ〜に、…「はにゃ〜ぶさの剣」を鞘に収めました。