再臨物語again〜春馬町より愛を込めて〜 その16

「良太、…今だからお前にゆ〜が。…現在の恋人とは、付き合っても〜一年になるが。おれは…、まだエッピ💝していない」

そ〜ゆって、純平は灰皿に「マイルド・セブン」の灰を落とす…。

「だってお前、…"付き合う前に先ずエッピ💝しろ。…それで気に入ったら付き合え"、とか以前ゆってたジャン?」

良太にとって…、純平の言葉は意外であった。

「おれは、考えを少し変えたんだ…。確かに、…エッピ💝が目的で。…女性と、お付き合いするのは変わらん。だがな…、おれは気づいたんだ。エッピ💝してしまうと、も〜その女性には飽きてしまうんだよ…」

たんたんとした、…口調で語る純平。

…「現在の恋人は、おれにとって5人目の女性だ。だが…、これまで誰とも半年続かなかった」

純平の女性遍歴の華やかさは、良太もよく知っていた…。

「それは、…必ず最初にエッピ💝しゃうからなんだよ。…良太例えば、すし屋に入って。いきなり…、中トロとか頼むヤツがゆるか?」

「マイルド・セブン」を吹かし、再び灰を落とす純平…。

「おれがすし屋いったのは、…ずい分小さい頃だから憶えてない」

…良太には、純平の喩え話はちんぷんかんぷんである。

「なら…、今度連れてってやる。常識からゆって、先ずは白身…。たいとかひらめからだろ、…つまりいきなりエッピ💝するなんてのは。…すし屋で、一発目にうに食うよ〜なモンなんだ」

ウエイトレスの女性を呼び…、コーヒ〜のお代わりを頼む良太。

「"恋人として付き合う最低限の条件は、エッピ💝が巧いコトだ…"ってゆってたよな、…お前」

…良太と純平の、コーヒー・カップに順にお代わりが注がれた。

「それは…、音楽でゆえばサビなのさ。その証拠に、おれは人生で初めて一年付き合ってる…。おれは、…彼女に何の不満もない。…エッピ💝しちまうと、粗ばっかり目立ってゆかん」

「セブン・スター」を吹かす良太だが…、味と香りがよくわからない。

「まさかお前、も〜既にエッピ💝してしまったんじゃないだろ〜な良太…?」

コーヒーに、…むせ込む良太。

…「バカゆってんじゃない、まだ一回デートしただけだってのに」

お前と一緒にするなよ…、と良太は心の中でツッコんだ。

「それなら、ゆいんだ…。お前な、…悪いがおれは繰り返すぞ。…女性は、エッピ💝したら必ず飽きる。一度でもエッピ💝したら…、それが関係の終わりの始まりなんだ。だから、貴重な気に入った相手と…。出来るだけ長く愉しみたいなら、…その時を先延ばしにするに限る。…この喩えなら、わかるだろ。メシは…、はらが減ってるからこそ美味い。満腹になってから出されても、も〜これ以上は受けつけん…」

純平は、…ヘビー・スモーカーだったから。…何本も、立て続けに煙草を吹かした。

「ま〜でも…、おれもエッピ💝したいよ」

うつむいて、つぶやく良太…。

「それそれ、…それこそが危険なのさ。…もし、勝美さんに催したらおれの言葉を思い出すんだな。世間の風潮に流されるな…、しかし。おれも、出会った経験が無いからわからんが…。エッピ💝してもあきない相手を、…"愛してる"なんてゆ〜のかも知れん」

…調子の変わらない純平を、まるで悟りを開いた仙人のよ〜だ。と…、良太は想う。