…戦士クリムと神官マルミ、それにカンちゃん率いる「うひょねこ団」の5人は。「ほりごたつの洞窟」の入り口を見つける為、…森の中をさまよってゆます。こ〜した根気のいる地道な作業は、戦士クリムはあまり得意ではありません…。
「う〜ん…、それらしい入り口は見つからないなぁ。…その地図、まちがってるんじゃないの?」
断固ゆずらない、…盗賊カンちゃん。
「そんなコトないんにゃ、この近くにきっとあるハズだにゃ…!!」
神官マルミは…、おっとり二人の間に割って入りました。
…「クリムさん、も〜ちょっとがんばってみましょ〜。強力な"はにゃ〜ぶさの剣"が手に入るかも知れないんですから、カンちゃんさんも落ち着いて」
盗賊カンちゃんの周りをウロチョロしてた、…チィちゃんとミィちゃんが突然大きな声をあげます。
「ボス、発見にゃ…」
「何やら…、怪しい石像だにゃ!」
…二人の指差す方向に、たくさんのツタが絡まるこけの生えた石像が立っていました。盗賊カンちゃんは、…と〜っても興奮してゆます。
「あ、あれにゃ、地獄の破壊ねこ"メギムトゥ"の石像…。あれが"ほりごたつの洞窟"の…、入り口の目印にゃ!!」
…5人が地獄の破壊ねこ「メギムトゥ」の石像の前に立つと、石像はうなり何と話し始めたのでした。5人に緊張が走ります、…地の底から響くよ〜な声で石像はこ〜語りかけました。
「わしの、今日のばんめしは何だ…?」
ぼうぜんとする…、戦士クリムと神官マルミ。
…「知らないよ、そんなコト」
「申し訳ないですケド、…ど〜でもい〜ですしね」
しかし、「うひょねこ団」は大盛りあがり…。盗賊カンちゃん達は…、ノりにノって質問をぶつけます。
…「そんなコトゆわれたってわからないから、せめて三択にするんにゃ」
「そ〜にゃ、…卑怯にゃ!!」
「ブーブー、にゃん…」
しばらくうなったあと…、地獄の破壊ねこ「メギムトゥ」の石像は厳かに告げました。
…「では、選択肢をやろ〜。1ばんビフテキ、2ばんおやこどん、3ばん食べてない、…さぁどれだ?」
おおはしゃぎの、チィちゃんとミィちゃん…。
「どれかにゃぁ…、ビフテキがゆいにゃ」
…「え〜、おまんじゅうの方がおいしいにゃん」
戦士クリムは、…大きなあくびを一つします。
「そんなの質問して、ど〜するの…?」
神官マルミも…、眠そ〜に目をこすりました。
…「あの、お好きなモノを召したがったらいあかがでしょ〜?」
フフンと鼻で笑う、…盗賊カンちゃん。
「大した謎じゃないにゃ、この地図にはなぞなぞのヒントが書いてあるんにゃから…。え〜となになに…、ウチのにわとりがいなくなった。…フ〜ム、ど〜ゆう意味にゃろ〜?」
チィちゃんとミィちゃんも、…必死です。
「わかったにゃ、きっとにわとりはビフテキを食べに洋食屋さんにいったんにゃ…」
「にわとりだって…、おまんじゅうの方が好物だにゃん!」
…ツまらなそ〜に、戦士クリムはボソッとつぶやきました。
「だからさ、…おやこどんでしょ?」
地獄の破壊ねこ「メギムトゥ」の石像の両目が、チカチカ輝きます…。
「みごとだよくわかったな…、それでは"ほりごたつの洞窟"に入るのを許そ〜」
…そ〜ゆい残すと、石像は音を立てて崩れ落ちました。チィちゃんとミィちゃんは、…とうとうケンカになってしまいます。
「ほらやっぱり、ビフテキにゃったにゃんか…!!」
「違うにゃん…、おまんじゅうにゃったんにゃ!」
…チィちゃんとミィちゃんを、神官マルミは穏やかに諭しました。
「まぁまぁ"ほりごたつの洞窟"の入り口は開いたんですから、…さぁ中に入ってみましょ〜」
こ〜して5人の、「ほりごたつの洞窟」の冒険が始まります…。